ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ】20140306 グレーゾーン

【ODRピックアップ】20140306 グレーゾーン

 

最近CMでもよく目にする障害物や人に反応して自動停止する車は、よさそうですよね。これで、不注意による追突事故などは減らせるのではないかと思います。その反面、「本当に止まるのか?」「止まらない場合の責任や保証は?」という心配も当然あります。

新しい製品やサービスは、ビジネスとしては早く始めて先行したほうがいいに決まっていますが、一方で、新しい分野であるために、考慮されていなかった思いもかけない規制に觝触してしまい、追加の改造や変更、対策が必要になったり、場合によっては事業が継続できなくなってしまうリスクもあります。

自動停止自動車の場合を考えてみると、その機能は、ブレーキ機能の一部。ブレーキの欠陥があれば、自動車メーカーにとっては”製造物責任法”の問題です。安全な機能の製品をつくることは当然ですが、一度使用開始すれば、様々な負荷がかかり、部品の劣化もあります。消耗部品もありますから、使用者にも整備義務があり、整備不良の車を運転して起こした事故までも、メーカーの責任100%では、それらを価格に組み込まないとメーカーもやっていけません。しかしそうすると、価格が高くなり、結果として多くの人が入手できる価格で提供できなくなってしまいます。

そこで、その製品が第三者的に所定の手続きで安全確認されるよう車検制度が用意されています。通常は2年に一回、主要な機能の整備確認を義務づけていますが。。。

 

自動停止機能のブレーキは、車検の対象になるのでしょうか?

ペダルで踏むブレーキ以外で停止する機能があるわけですから、ブレーキ機能として検査する対象になる筈です。しかし、これまで想定されていない部品がついており、改造車として扱うべきかもしれません。

車検整備側としては、これまでの基準外なので、車検が通らない。。。?

 

自動停止機能の自動車が実現すれば事故も減る可能性が高く、技術は新しい他の分野にも応用でき、産業も発展、経済効果も見込めますが、こうした規制のグレーゾーンは、結果的に様々な発展速度を阻害する可能性もあります。

 

これまでは、こうしたあいまいな場合に、企業は違法適法を確認しないまま事業を凍結してしまうか、行政指導を受けるリスクを抱えて実行してきましたが、日本企業は、前者の場合が多かったのです。

有名なのは、ダイレクトメールの郵便法の解釈を巡り政府と”闘い”、こうしたグレーゾーンを切り開いて宅配便事業を実現させたヤマトです。一部の医薬品のオンライン販売のゴタゴタも、利害にグレーゾーンの規制を利用されているようなものでしょう。

 

新しいビジネスは、これまで存在しない製品やサービスをベースとしていれば、法律の隙間、法律が想定していないケースになることも多い。適法かどうか微妙なところとなってくると、審査する側が真面目にやればやる程、前例がないし、どちらかはっきりしないので、始めてから規制されてしまう恐れも多くなり、せっかくの事業の芽を摘んでしまうことにもなります。

 

そこで。

「政府は 、日本経済の再生に向け、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略という3つの政策を、「3本の矢」として同時展開していくこととしています。

産業競争力強化法は、第3の矢として策定された「 日本再興戦略」に盛り込まれた施策を実行し、産業競争力を強化することを目的としています。強化法に盛り込んだ以下の 2制度によって、規制の緩和や適用の有無の事前確認を通じて、新規事業へチャレンジする事業者を応援し ま す 。」(経済産業省のページより)

 

産業競争力強化法で創設された「グレーゾーン解消制度」

http://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/shinjigyo-kaitakuseidosuishin/index.html

 

そして、もしも現在の規制が適用される可能性がある場合には、

「安全性等を確保する措置と合わせ、規制の特例措置を提案することが 可能。」となる「企業実実証特例制度」を利用して、特例として実施することができるようになっています。

http://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/shinjigyo-kaitakuseidosuishin/download/shinjigyo-kaitakuseidosuishin.pdf

 

自動車の自動停止に続いて、スポーツジムでの医師の診断書に応じた健康指導、薬局での血液検査が認定されており、白黒はっきりさせて登場する新たなビジネスに期待がかかります。

 

ODRも進展させていくためにグレーゾーンにチャレンジ?