【ODRピックアップ】20140717 用心しているのに
6月は毎年恒例のODR FORUMへ出席してきました。今年はスタンフォード大学ロースクール。日本で開催しろと毎年要求されているのですが、なかなかパワー不足は否めません。
今年は、こんな感じで参加。
http://www.odr2014.org/agenda/
June 27th
4:15pm The State of International ODR (Moderated by Chittu Nagarajan)
- Tsisana Shamlikashvili,President at National Organization of Mediators (Russia)
- Ana Goncalves, Partner, Convirgente (Portugal)
- Ije Ononogbu, International Dispute Resolution Solicitor (Nigeria/UK)
- Alberto Elisavetsky, Contador Publico, Mediador (Argentina)
- Eiichiro Mandai, Owner / President at ODR Room Network (Japan)
こうした関係者と大学のお手製のカンファレンスにはありがちですが、最終AGENDAとSpeakerが全て確定したのが24日。出席者に「自分の情報を送れ」と案内がきたのが前週の金曜日で、私と同じセッションのメンバーにも、モデレーターから持ち時間の連絡と写真や経歴を送れとメールがバタバタとやってきました。
同じパネルのANAさんにも、写真を送るようにメールが出ていました。みなさんが、”全員に返信”で返信するので、各人のやりとりも個人情報ごっそりそのまま送られてきます。ANAさん(ポルトガル人)は「金曜日に来週送る」旨の返答をしていました。
そして出発前日。私のメールボックスの沢山のメールの中に、ANNAさん(ANAさんでない)からメールが入っていました。
メッセージは、
”Hi,I from Ukraine. Your can look my photo in attachment.I wait your answer.”
名前が違うし、全然、ポルトガルからではないのですが、先入観から、すっかりANAさんと思い込み画像オープン。同時に、ウィルスチェックツールがトロイの木馬を検出しました。しかし、それでも、「いつも裏タスクで動いているウィルスチェッカーが別のものを発見したものだ」と思い込んでしまい、再度同じ画像をオープンするべくダブルクリック!そしてトロイの木馬を再度検出。。。あれ?またウィルスチェック。。。。
ここで初めてメールを見直し、送信者がANAさんではなく、ANNAさんで、ウィルスメールだと認識。。。
危なかった〜。。。思い込みは怖い!!
情報漏洩を避けるには、まずウィルスに注意すること!と、先々週に力説したばかりですが、思い込みでいとも簡単にウィルスを開いてしまう。。。ウィルスチェックソフトがなければ一発感染するところでした。
1995年に出版された本。
「その話はメールでしてくれ」
インターネットが普及開始時期、社内LANが敷かれ始めたころ。この会社の就業規則は、「出社したらまずUNIXにログインしてメールを見ること」。実在の会社での体験を綴ったこの本は、当時の混乱と期待を日常生活のバタバタで描いていました。私にとっては、会社生活が変わる予感に溢れ、何度か読み返し、今でも所有している数少ない本です。(あと、「Life with UNIX」も秘蔵本。UNIXの基本理念の一つ、”問題は誰かが一度だけ解決する”このフレーズも仕事を変革する予感に溢れていました)
およそ20年たって、電子メールは普及し、便利になりましたが、曲がり角には何かが潜んでいることを前提に、歩かなければならない街のようにもなってしまいそうです。知らない人から声をかけられる仕組みは、面白くもありますが、怖いものでもあります。しかも、自分が怖がって被害を受けるだけで済めばいいですが、ウィルスに感染して、被害を拡大する、あるいは自分が加害者になってしまうのは、とてもこまります。
閉じたSNS、LINEやメッセンジャーなどの1対1のメッセージ交換が普及しています。そろそろ、電子メールによるコミュニケーションも様変わりする予兆かもしれませんよ。