【ODRピックアップ】20140724 もう”ナイーブ”じゃいられない
”ナイーブ”な人だね。。。
カタカナの”ナイーブ”は、日本語的には、純粋な人、繊細な人、傷つき易い人。。。どちらかといえば、よい意味ですよね。その人を好意的に見ている言葉です。しかし、英和辞書で調べると、naiveとは翻訳されません。Pure-heartedやFragile personと翻訳されています。
英語でnaive(ナイーブ)というと、
うぶな人、だまされやすい人、経験不足であまりにばか正直な、考えが甘い、鋭さに欠ける、批判的な見方ができない、~のことが分かっていない、~の認識が甘い等々。
反対に悪い意味合いです。
さて。
その昔。トラブルになったプロジェクト。上司は私に「全ての責任は俺にある」とかばってくれていたのですが、「こんなに酷い状態とは私も知りませんでした。」と社長に報告する上司。そういうつもりはなかったと思いますが、無意識に、責任を回避する発言になってしまったのでしょう。
前政権を引き継いだ新政権。前政権の失政が露見し、「まさかこんな非道いことをしていたとは知らなかった」と前政権の非道さを強調しますが、本当に知らなかったのか。政治家なら、どのような政策の可能性があり、前政権の政策方針なら、どんなことをやるかということは、当然、想定していなかったのか?
前社長から引き継いだ新社長。これまでの経営が「思ったより非道い、こんなことをやっていたなんて信じられない」と業績不振の言い訳をする。。これまた、引き継ぐ際に、きちんと検証してから引き受けなかったのか?
naive過ぎませんか?
国民。主権のある国民。私たちです。主権ある国民から選挙による委託を受けた議員からなる国会。議会。これまでずっといろいろな法律を起案し、決議し、実行してきて、主権ある国民はそれを見てきました。見てきた筈です。「こんなことをしてきたのか?騙されていたのか?」本当に知らなかったのですか?想定していなかったのですか?
naive過ぎません?
上司になったら、部下の失策、知らなかったことも含めて引き受けなければなりません。新政権は、もう野党的な批判をしている暇はなく、過去の失政も無作為をも織り込んで新政権を運営しなければならず、新社長は、業績のマイナスを背負わなければなりません。そして、”主権者”国民は過去の無関心、naiveな委託を改めて背負うしかないのです。上司なのですから。政権与党なのですから。社長なのですから。主権者なのですから。
もうnaiveではいられないですよ。