半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

【ODRピックアップ】20141106 呼び名と敬意

【ODRピックアップ】20141106 呼び名と敬意

 

55歳の私は、実父(84)や実母(82)を呼ぶときに、”お父さん”、”お母さん”と呼びますが、一時そう呼ぶのが恥ずかしいような感覚の時期がありました。今となってはいつだったか(結婚した直後だったのか、長女が物心ついた頃だったのか。。。)忘れましたが、”あのさ”とか”おふくろ”(”おやじ”とは一度も呼べていません)と呼びかけようとしていた時期がありました。一方、義父や義母には、最初から最後まで、なんの抵抗もなく、”お父さん”、”お母さん”と呼びかけていました。

 

なんだろう。この感じ。

 

大学生の次女は、”パパ”と呼んでくれますが、友達と電話している中で、私のことを名前で呼びます。”エイイチロウが怒るから”とか、”エイイチロウがそのCDもってた”とか。”ウチの親”が、と言われるよりいいかもしれませんが、名前=ファーストネームで呼ぶことで、私がかつて抱いた感覚を回避しているのかもしれません。

 

アメリカの事例が紹介されています。

「パパ」「ママ」はもう古い?―親の名前はファーストネームで - WSJ

http://jp.wsj.com/articles/SB12377912224764574491004580255713467595620?mod=trending_now_3

 

ここでは、本人に面と向かってファーストネームで呼びかけています。またその理由も同じような分析をしています。更に加えて、親の威厳が崩れてきているあるいは子供の過度の成長によるものかもしれないと、家庭の中の境界線の変化という捉え方にまで言及しています。

そして、そうした関係が望ましいと捉える親達もいる反面、呼びかけに答えないなどで、この呼び名の秩序を保つべきだという意見もあります。

我が娘は、まだ面と向かって名前で呼ぶところまでは来ていません。あくまで友人に親の存在を語るときの照れ隠しのようなもので、ささやかな反抗の延長線上です。

 

ジブリの映画崖の上のポニョ』で主人公・宗介は、お父さんのことを『耕一』、お母さんのことを『リサ』と呼んでいますが、これは一説によれば、親達の未熟さと子供の成熟を表現しているのだとか。ただ、子供の成熟とすると、いずれみんなが親を名前で呼び始める筈ですが、現実はそうでもないので、やはり親の未熟さへの子供からの表現なのではないかと思います。

 

名前を呼び合う家族も、いいのかもしれませんが、敬意を持って”お父さん”、”お母さん”と呼びたいと思います。だって、誰にとっても、そう呼べる人は、この世に一人ずつなのですから。