【ODRピックアップ】20150315 中身が先に充実するのか 外見が中身を生じさせるのか
日経新聞の折り込み広告に時々入る冊子「THE NIKKEI MAGAGINE STYLE for Gentleman」は面白い。2015年3月15日朝刊のそれは、マスターピース(絶品)の特集でした。そのテーマに寄せてGQ JAPANの編集長 鈴木正文氏が「住んでみたマスターピース」と題したコラムを書いています。
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主旨は、
「昔住んでいた文京区の古いアパートは、
(1)屋上に住民共用のプールがあるのに
(2)各部屋には洗濯施設を置けず
(3)各階に共用の乾燥機つきのランドリーがある
という構造で、それは、ベランダやバルコニーに洗濯物を干すのは見苦しいが、屋上で住民がプールを楽しむということに美しさを見いだしている設計だった。(中略)〜それは、”家の美”が”優雅な”心向きを創り出すという建て主の信念だったのだと思う。」
そこに暮らす人間の動きやそれに合わせた便利さ、プライバシーなどを考えていくなら、屋上のプールより各部屋の洗濯施設を優先するのが普通の考えかもしれないのに、それによって美しさを損なうならそうならないように生活を建物に合わせてしまえという・・・これはシステムに仕事をあわせて効率化をはかるというITシステムのBPR(Business Process Re-engineering)の考えにも似ている部分もあります。
ここでハタと思いつきます。
新Macbook―Appleが未来を探検するのはユーザーへの裏切りではない - TechCrunch
最近発表されて話題(非難?)をさらったApple社の新Macbookは、USBポートが一つしかなくなりました。AC電源を使いながらプロジェクタに画面を投影しスマートフォンを充電することはもはやできないのです。(別売りの何らかのアダプタが必要となる)Appleは、現在のユーザーのもっとも主流な使い方をできなくしてしまったのです。だから私は今はこの製品を買いませんが、もしかすると、
「この機能的デザインに合わせた使用方法が未来的には正しく美しく効率的」
になるのかもしれません。
形の美が心の美を作り出すのだと。
サルトル曰く。
「実存が本質に先行する」