【ODRピックアップ】20150330 音や動きも商標登録
ピ・ポ・パ・ポ♪
子どもの頃、TV−CMで聴こえてきたのは、森永のCMの音。
エンジェルが振り向くアニメとともに、この音が聞こえてきたことは、今でも鮮明に記憶しています。
"It's a SONY"
かつてのSONYのCMでよく耳にしたこのフレーズ。英文的には、大文字の固有名詞に、"a"がつくのはオカしいのですが、非常に印象的でした。所ジョージの”分析”では、"a"は、感嘆詞で、”あ!”と「SONYか!」と驚いているのだそうですw (ちなみに、ほかにも"It's an apple"の"an"は、疑問詞らしいw ”あん?”とヤンキー的に。これはリンゴなのか?と疑問を呈しているとw)
これらの”音”は、文字やロゴマークと並んで、サウンドロゴと言われています。それぞれのCMでの製品や商品は記憶していませんが、ピポパポとIt's a SONYのサウンドロゴは数十年たった今でも記憶しています。企業のブランドイメージには非常に有効な手段のひとつといえるのではないでしょうか。逆にいえば、きちんと守らないといけないものだともいえます。
にもかかわらず、これまで音は商標法では守ることができませんでした。商標として登録できなかったのです。
現在、日本で出願できる商標は文字、図形、記号、立体、それらの結合、それらと組み合わせた色彩。
(日経新聞3月23日朝刊 コラム「法務」”音や動き 商標登録可能に”)
米国や欧州では、すでにこれらに加えて、動き、音、ホログラム、位置の4つを商標として登録可能となっており、「グローバル企業のブランド戦略」に重要な要素となっています。これに遅れて、日本でも2015年4月1日から改正商標法が施行され、出願が受け付けられるようになります。
新しいタイプの商標の保護制度について | 経済産業省 特許庁
すでに、欧米でこうした新しい商標と登録済みの、東レ(ナノアロイの動くPR動画)や、久光(ヒ・サ・ミ・ツという音のサウンドロゴ)を出願する予定と報道されている。これらが先駆けとなり、「消費者との対話の重要な道具」として、登録が増えていくことが想定される。(同 日経新聞)
CMの表現は多様化しています。ストーリー化シリーズ化など、ちょっと見ただけでは何のCMかわからないことも多くなりました。CMの最後の瞬間に一瞬だけ企業のロゴが出たりしますが、個人的には冒頭に挙げた過去の経験よりサウンドロゴのほうが効果的な気がします。
PRのメールやメッセージなどにも、短くて印象的な気持ちのいいサウンドロゴが付随してくる、そんな使われかたも広まる?それともうるさいからと敬遠されるのか。
難しいのは、音は生理的な好き嫌いも出やすいのかもしれないということ。積水ハイムの”ハーイ♪”というサウンドロゴと動くイラストロゴ。今でも一番に思い出せます。無条件に生理的に気持ちがいい。でも(あくまで個人的に)、オリヒロのメロディーはちょっとムズムズします。(あくまで個人的にね)