ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ】20150430 日本の電子商取引に関する法律を説明すると長くなる

【ODRピックアップ】20150430 日本の電子商取引に関する法律を説明すると長くなる

 

海外政府機関所属の友人が昇進し部署を移動になりました。おめでとう御座います。(日本語で書いても伝わりませんが)そして、ご挨拶メールに、何気ない最初の依頼が混じっていました。無償提供しろと?w。。。

 

「日本のモバイルコマースに関する法律を教えて。。。」

 

新興国では、法律が整備される前に新しい技術が普及する場合、既存法の解釈でなく新設する場合が多いようで、このような問合せを多く受けるのです。日本の場合、電子商取引に特化した法律は少なくて、既存法の解釈による準則という方法で対応することがあります。

 

「はじめに」より

電子商取引及び情報財取引等に関する準則 平成26年8月 経済産業省

http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ec/140808_junsoku.pdf

 

法令は、それが制定・改正された当時における技術を前提としている。このため、新たな技術の登場は、法令の規律が前提としていた紛争実態などの事実に変化をもたらす。この結果、技術の進歩に応じた柔軟な法令解釈が求められるとともに、こうした解釈では対応できない事項については新たな法令の構築が求められることとなる。

インターネットの登場は、電子商取引をはじめとした新たな経済行為を産み出している。ところが、民法を始めとする現行法の大半はこうした新たな技術を前提とせずに制定されているため、電子商取引について、現行法がどのように適用されるのかその解釈が明確であるとは必ずしも言い難く、当事者が安心して電子商取引に参加できる法的な環境にあるとは言えない。本来であるならば、現行法の解釈に関して不明確な事項があれば、判例の積み重ねによって合理的なルールが自ずと明らかになるのであるが、当面、こうした司法による判例の積み重ねが迅速に進むことにのみ期待することは難しい。
この準則は、電子商取引等に関する様々な法的問題点について、民法をはじめとする関係する法律がどのように適用されるのか、その解釈を示し、取引当事者の予見可能性を高め、取引の円滑化に資することを目的とする」

 

 

 

本来は、法律を整備するほうがいいけれど、新しい分野では、なかなか時間もかかるので、当面は解釈であてはめていきましょうということになります。

上述の準則では、以下のような法律の解釈を行なっています。

 

 景品表示法  不当景品類及び不当表示防止法

http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail/?id=2303&vm=04&re=01

個人情報保護法  個人情報の保護に関する法律
http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail_main?id=130&

資金決済法 資金決済に関する法律
http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail_main?re=02&vm=04&id=2049

通則法 法の適用に関する通則法
http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail/?id=1970&

電子契約法 電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律
http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail/?id=109&vm=04&re=01

特定商取引法  特定商取引に関する法律
http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail/?re=01&dn=1&x=0&y=0&co=1&ia=03&yo=&gn=&sy=&ht=&no=&bu=&ta=&ky=%E7%89%B9%E5%AE%9A%E5%95%86%E5%8F%96%E5%BC%95&page=6

特定電子メール法 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律
http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail/?re=01&dn=1&x=0&y=0&co=1&ia=03&yo=&gn=&sy=&ht=&no=&bu=&ta=&ky=%E7%89%B9%E5%AE%9A%E9%9B%BB%E5%AD%90%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB&page=6

独占禁止法 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律
http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail/?re=01&dn=1&x=50&y=12&co=1&ia=03&yo=&gn=&sy=&ht=&no=&bu=&ta=&ky=%E7%A7%81%E7%9A%84%E7%8B%AC%E5%8D%A0&page=20

不正アクセス禁止法 不正アクセス行為の禁止等に関する法律
http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail/?re=01&dn=1&x=0&y=0&co=1&ia=03&yo=&gn=&sy=&ht=&no=&bu=&ta=&ky=%E4%B8%8D%E6%AD%A3%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9&page=5

プロバイダ責任制限法 特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信
者情報の開示に関する法律
http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail/?re=01&dn=1&x=0&y=0&co=1&ia=03&yo=&gn=&sy=&ht=&no=&bu=&ta=&ky=%E7%89%B9%E5%AE%9A%E9%9B%BB%E6%B0%97%E9%80%9A%E4%BF%A1%E5%BD%B9%E5%8B%99%E6%8F%90%E4%BE%9B%E8%80%85&page=1

預金者保護法 偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機
械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護に関する法律 http://www.japaneselawtranslation.go.jp/law/detail/?vm=04&re=01&id=1622

 

リンクは全て英語版への翻訳が公開されており、海外の友人にも解読可能。よかった。

ただ、”モバイルコマース”にまとまった法律を探しているであろう友人にとっては、準則という取り組みは理解しがたいのではないかと思われます。

 

というわけで、あまり説明していないけど、長くなるのです。

因に古い資料ですが、こんなのもあります。

 

電子契約法 http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ec/e11213aj.pdf

国境を越える電子商取引の法的問題に関する検討会 報告書http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/ec/cbec/cbec_images/crossborderec_houkokusho.pdf