ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ】20150615 Why Japanese people?

【ODRピックアップ】20150615 Why Japanese people?

 

お笑い芸人の”厚切りジェイソン”さんは、漢字の不思議や矛盾に感じるところをネタに、お笑いの大会などでも勝ち進んで注目を浴びています。決めセリフは、

Why Japanese people? おかしいだろ!!?

大きな身振りと大声で多分日本人が意識していない点を指摘してくれてなかなかオモシロい。IT企業の役員を兼務しているというキャラクターも興味をそそります。

 

文化的、歴史的な背景からくる各国の感じ方や行動の違いはオモシロくもありますが、一歩間違うと大きな軋轢を産んでしまいます。例えば、「謝ること」に関する違いは既によく知られた点です。日本人は、謝ることをよしとしますが、欧米などでは、謝ることは非を認め、訴訟で不利になるとも言われています。

謝罪と法と人間関係|“法務がHomeにやってきた”~Homu is coming Home.~|ライフスタイル|ヨミモノ|QuonNet

 

先日ニューヨークで開催されたFORUMの発表者が集まった非公式ディナー。私の相向かいに、イランからの女性法律家とイスラエルからの男性法律家が並んで座りました。最初は周囲の数人と和気藹々としていましたが、私が隣席の米国人法律家と下衆な冗談で盛り上がっていると、前の二人が口論。どうやら政治問題の関連です。イスラエルは周囲のアラブ諸国と正に生死をかけて日々戦っています。アラブ諸国パレスチナのために反論します。

話を沈静化するために、ODR(オンライン紛争解決)の話に切り替えて、次のように質問しました。

 

「我々のビジネスはODRで紛争を解決するが、そもそも紛争はないほうがいいものですよね?」

すると、イスラエルの法律家は、

「違う。紛争は”必要”だ!」と言い切ります。

「何故だ?」と聞くと

「人類はみな違う考えを持っている。それが宗教や国が違えば当然だ。だから話あう。話逢えば違いが判り、争いが明確化する。だから争う。そしてその結果、妥協点が産まれる」

 

話あって違いが判るまでは日本でも一緒でしょうね。でも、そこで争いを避けるのではなく、争いをするという点が、全く違います。これは新たに発見したショック。

「日本人は争いを避ける傾向にある」というと、

「それはおかしい」とまでいわれます。

 

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いろいろと議論したあと、

日本語には、give and takeに匹敵する言葉がないことを説明しました。

日本語の「譲り合う」を辞書で調べると"give-and-take"となっています。 

http://eow.alc.co.jp/譲り合い/UTF-8/)


give and takeは、takeのためにgiveする感じです。

譲り合いは、両者とも譲るのですが、結果として、相手から何か受け取るのです。いうならば、give and give and given。結果は同じなのですが、取りにいかない。狩猟民族と農耕民族の違いでしょうか。
また、「傘かしげ」(狭い路地で傘をさしてすれ違うとき、それぞれが(多少は自分が濡れても)傘を相手とは反対側にかしげる事)は、適当な訳がありませんでした。 こうした感覚は日本的ですし、日本固有なのでしょうね。決して戦争に負けたからではなく、遥か昔からあるこうした譲り合う精神は、特に違う文化圏との訴訟や紛争解決、交渉では残念ながら封印しておくべきなのでしょう。でも、mottainaiと同様に、広がるかもしれません。

 

 「そうか。。。。それは正しいのかもしれない。」

イスラエル法律家が黙り込みました。

 

交渉テクニックは駆使しつつも、私は日本的な「譲り合う」文化が大好きです。