【ODRピックアップ】20150806 「やりたいこと」と「仕事」と「たのしいこと」
私の就活は1980年だからもう35年前。大学卒業後は、出版関係か音楽関係をやりたくて、出版社や音楽雑誌編集会社などの新卒募集に応募していました。最後の5人まで残った音楽出版系の編集会社は、最終面接が、「英語でインタビューできるか」、「2日くらいは徹夜できるか?」。もちろん両方「Yes」と応えましたが、結果は残念。結局、合格したのは、新卒ではなく、転職者だったとあとで聞きました。内定を貰ったのは、出版ではありましたが、今ではなくなってしまったいわゆる「ビニ本」の会社。その後、当時としてはベンチャー色の強かったIT系を受験して合格し、最終的にはそこに就職し、27年勤務することになります。
※内定した出版は、ボーナスが異常に高かったのですが、結果的に数年後に倒産してしまいました。
時がたち、今は娘達も一人は就職し、もう一人は就活中。大学の専攻に関連した分野に進めた長女は今のところは「やりたいこと」が「仕事」になり、つらいこともありますが「たのしい」ようです。正に就活中の次女は、内定も出てはいるようですが、親からすると専攻とも違い「本当にそこでいいのか?」という想いもあり、引き続きチャレンジを続けて欲しいのですが、本人は冷めたもので、活動停滞気味。第一志望として行きたかったところは軒並み”お祈り”のメールや手紙が届いて心折れ気味なのかもしれません。
ドラッカーさんはいいます。「最初の仕事は運任せ」だと。
実際、最初から「やりたいこと」を「仕事」にできるかというハードルを超え、それを「たのしいこと」にすることは相当運がよいか、周到にそれに向けて準備してこないとなかなか大変。現実には、「仕事」をしてみたら、意外と「たのしいこと」で、長くやってみたら「やりたいこと」だった(のかもしれない)と気がつくことのほうが多数なのではないかと考えます。
大阪の文の里商店街のポスターで、漬け物やのおじいちゃんのセリフ。
「やっと気づいた。この仕事しんどい」
これ。真理。
でも、
それが私の誇りだ。
最後にそういえればいいんじゃないかと。