ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ】 20151022 IT業界の未経験者教育への漠然とした不安と期待

【ODRピックアップ】 20151022 IT業界の教育への漠然とした不安と期待

 

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1.初心者へのこの試練は?

 

大学生(文学部)の次女が突然、

JDK入ってる?」と聞いてきました。

「へ?入ってないよ、なんで?」

「これが会社から送られてきて入社までに自習だって」

と見せてくれたのは、Javaプログラミングの本。

 

彼女は、IT業界の小さなベンチャーに内定しています。入社するつもりのようです。

入社前に送られて来た課題は、Javaプログラミング。何かプログラムを作ってみるという宿題のようですが、環境構築からやる必要があるようです。しかも、ウチにある機種は全てMac

Macでいいのかい?」と聞くと、

「この本にはMacの場合もあるからいいんじゃね?」

と気楽なもの。

 

それにしても。

 

(本人の希望とはいえ)未経験者を採用した場合の研修はどうあったらいいのかを考えてしまう。

私の時代(1980年代初頭。まだ汎用機全盛)は、未上場の会社でしたが、入社”前”に集合研修がありました。1月から3月まで有給で参加できる入社予定者を一同に集めて、コーディングの基本、コンパイル(記述言語から機械語への翻訳)体験、実際にテストプログラムを動かしてみる。。。なんてことをやってくれました。ですから、入社した時点では、”入力データをファイルに格納する”くらいのプログラミングは出来ていたものです。でもこれ、集合研修がなければ出来なかった。

確かに、自分たちの頃にも、例えばC言語の普及初期には、誰も環境構築を教えてくれる人などなく、英語の資料を片手に試行錯誤していたものですが、それは、前述入社前の基礎教育があったからこそ。初心者に最初から独学は、特にこれから雇用しようという新入社員にとってはハードルが高いのではないかい?

 

つまづいているので、こっそりちょっとやってみました。構築手順を探してやってみる、ターミナルでコマンドをたたく、とりあえずJava -Versionが表示される。Printfで"Hello, world"を表示してみたことを思い出す。当時は、この試行錯誤を面白いと思った。それを乗り越えることが面白いと思った。でも、それは最初に基礎的なことを教えてくれたから。ある種の成功体験があったから?

 

2.つまづくのは”いつ”がいいのか?

 

ココでつまづくのは正常なのです。でも最初にここでつまづくと、くじける可能性が高いのではないでしょうか。

 

facebookで、ある人の経験談が出ていました。

  • 自分の得意なスキルはXXだ
  • 今の仕事の内容はYYだ
  • つまりミスマッチだ
  • でも仕事だからとムリに合わせようとする
  • 精神的に壊れそうになる

ここで、助けてくれる人がいればいいのですが。。。

 

マニュアルを紐解いて乗り越えるのは、ある意味正しいと思います。プログラミングをモノにするには、それを楽しまないといけない面があるのは事実。この業界はその繰り返しだったとも言えます。自力で解いていく。それが重要なキーポイント。

乗り越えるために、一度は、壁にぶつかる必要があるのかもしれません。でも、それがいつか。最初に基礎を教わらない段階で、単独行は一人のエンジニア候補をつぶしてしまう可能性が高いと思います。そこでなにかきっかけを与える人がでてくればいい。もし、きっかけだけでは乗り越えられないなら、もう少しサポートしてくれる人が出てくればいい。

 

3.つまづくのは、新入社員だけとは限らない

 

プログラマーにとっての環境構築、言語開発環境の構築は、つまづくべき課題。

でも、サーバー環境は別のものかもしれません。プログラマーに、サーバー環境構築技術でつまづかせるのは、分野を換えろといっているようなもの。職種の転換をしろといているようなもの。

 

もしかすると、業界=特に、受託ソフトウェア業界が進んでいないのかもしれない。頭数を揃えて、エンジニアとして送り込むとお金になる、教育、育成の形は整えるが、実際は個人の努力や時間をかけたマニュアルを紐解いていく試行錯誤の繰り返しの上に成り立っているのか。それともその方法が王道なのか。

 

ただ、この時間を費やす技術習得の方法論は、先行する米国や、怒濤の中国、インドなどのソフトウェア業界には、太刀打ちできない予感、かなり確実な予感があります。