ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ】 20151029 再配達の選択肢

【ODRピックアップ】 20151029 再配達の選択肢

 

事務所に出勤すると郵便受けに不在配達通知が入っていました。一つは、日本郵政。もう一つは、民間の宅配事業者。SFのような物質伝送装置でも発明されない限り、消費者へのラストワンマイルは言わずもがな、消費者が訪れる店舗への物流網など、物流はネット社会、消費社会のキモです。全ての商品価格構成の中には、物流コストが組み込まれています。それは消費者に転嫁されている場合もあれば、事業者がコストとして負担している場合、あるいは中間事業者のいずれかがコストとして負担している場合もあります。だからこそ荷主は、物流コストダウンを事業者に迫ることになりますがそれによって物流企業を息切れさせてはいけません。

 

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例えば、ネット通販で何かを購入すると、合計金額には送料が加算されます。これは素直に、我々消費者が送料を負担して物流事業者に支払われています。時に、一定金額以上購入すると無料だったり、特別な会員登録をすると無料だったりすることがありますが、これも原則的には荷主や販売者が送料を販売促進目的で負担して、物流事業者に支払われているでしょう。

しかし実際には、物流事業者にも見えないコスト、負担が発生しています。それは、再配達のコスト。

何度も車で移動するので燃料コストが発生し、発生する排気ガスや二酸化炭素は温暖化の原因をして社会的コストとなります。さらに配達者の労働力コスト。時間指定のない場合は、物流事業者の配達担当者は一度はドアのチャイムを鳴らすでしょう。1Fでセキュリティがある建物の場合はそこで不在がわかりますのでまだいいでしょうが、ウチの事務所のように部屋までこないと不在が分からない場合は、荷物が重かったら一苦労です。会社によっては、再配達しても賃金が変わらない場合もあるでしょうが、その場合は、担当者の負担としてさらに見えないコストとして蓄積するでしょう。

再配達については複数の可能性が検討されているようです。

 

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 既に、不在連絡票には、再配達の時間を指定できる仕組みが採用されています。電話やネットで”いる時間”を指定できるので、多少の例外(チャイムが聴こえない、トイレに入っていたetc.)を除いて、届けることができます。それでも労働のコストは回収できていません。そこで検討されているのが再配達有料化。

 

(1)再配達を有料化案は、さらにオプションも合わせて検討されています。

   +1回目の配達を時間指定できるようにする

   +1回で受け取ったらポイント付与

 

また、他の可能性として、再配達しない方向もあり、

(2)受け取り拠点(コンビニなど)で受け取り、あるいは集積所に取りにいく案

(3)また宅配ボックスを設置する方法

(4)あるいはこれらの組み合わせ案です。

 

(2)は、コンビニに依頼するとそのコストが発生しますし、集積所(運送事業者事務所?)でも、管理コストが配送担当者から事務方に移転するだけです。

(3)は、受け取り者の設備投資になります。

結局どこかでコスト負担が誰かに発生するわけで、現在はこの負担を配達担当者(事業者)が負担しているだけにすぎません。

 

「持続可能な社会」という言葉をよく聴くようになりました。価格だけに捕われすぎて、安いものを追い求める、それによって、事業者や生産者だけに負担を強いる。。それで無理をしすぎた事業者が倒れる、また新しい事業者が現れ、消費者が安いものを買う為に負担を強いる。。それは持続したとしても本当の持続可能ではないと考えます。

サービスや商品の価値に適性(に感じる)対価を払う。

それが持続可能の根本だと思うのです。