ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ】20151106 越境取引をもっとあたりまえに

【ODRピックアップ】20151106 越境取引をもっとあたりまえに

 

1.ネットで売るなら越境は当たり前になる、なってきている

 

インターネットで製品を販売するのはもう何の新しさもない程に浸透してきました。次のステップとして考えるのは、なるべく数多く売るための消費者を自国内から国外へ求めるのもごくごく自然な流れであり、戦略でしょう。

amazonで検索した製品をカゴに入れて購入すると発送が国外からになっていることは珍しくありません。他にも、海外の特定サイトと提携して日本国内の消費者向けに販売するサイトもありますし、反対に国内サイト向けに海外の消費者への発送をサポートしてくれるサービスも随分前からあります。

自力で英語のサイトを用意して、海外の消費者向けにPRして販売しているサイトや、海外のショッピンサイトに単独自力で出店している事業者だってあります。

www.meti.go.jp

経済産業省の調査によれば、

日本・米国・中国の3か国間の越境電子商取引の市場規模(平成26 年)は

  • 日本の消費者による購入額は2 千億円(前年比8.9%増)、
  • 米国の消費者による購入額は8 千億円(前年比13.0%増)、
  • 中国の消費者による購入額は1.2 兆円(前年比53.0%増)


日米中3か国相互間の越境EC 規模試算では、2014 年から2018 年までに

  • 日本は約1.4 倍、
  • 米国は約1.6 倍、
  • 中国は約2.3 倍

日米中3か国間における越境EC による購入総額合計は、

  • 約4.4 兆円に拡大する可能性

 

2.でも意外にそういうショップは多くない

 

これらのショップには、大きな取引を成功させているところもありますが、多くはそれほどでもないらしい。なぜでしょう?到着まで時間がかかるから?送料がかかるから?それは長距離を運ぶから当然です。国内企業が販売するまで待てずに、”国外から買おう”という購入者はこの点は受け入れてくれるでしょう。では他の理由でしょうか?

 

同じく経済産業省の調査によれば、

http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/h22kouhyou-youshi.pdf

 

海外のサイトから買わない理由として、

 

   サイト表示言語 品質  事業者不信  配送料  偽造品  決済  トラブル時

                                 の対応

日本   ◯     ◯    ◯            ◯    ◯  

米国   ◯     ◯    ◯    ◯   ◯      

中国   ◯               ◯     

   

※他に、中国のみ特徴的なのは、関税負担、商品高額。

 

サイトの言語が自国語であって欲しいのは当然ですが、品質、事業者不信、偽造品、トラブル時の対応など、「買ってみないとわからない」項目が多いのです。「買わないとわからないから、買えない」というのは、悪魔の証明のようなもので、これを克服できないと越境の取引の拡大は、「チャレンジャー消費者」頼みになってしまいます。

 

3.Trustmarkという制度が各国にあります

 

日本のTradeSafe社(株式会社Tradesafe)は、ECサイトの安全性や信頼性を審査して、トラストマークを発行する会社です。同社は、WTA(World Trustmark Alliance) 

WTAとは?|株式会社Tradesafeという国際連携に加盟して活発に活動しており、前述の不安要素を払拭するための仕組み作りをしています。

WTAでは、各国トラストマークの相互認証を目指しています。相互認証とは、ある国のトラストマークで認証されたショップであれば、WTA参加国の他の国でも同等の信頼を認証するというもの。日本のTradeSafe社の認証があれば、WTA参加の台湾の消費者にも同じ信頼に基づく品質を保証できるようにしようとするものです。

 

4.”越境”をもっとあたりまえに

 

まだ海外へは販売していない日本の事業者も沢山。そして日本消費者のPCに表示されていないショップも海外に沢山あります。これらのショップをお手伝いすることはできないか。

(1)言語はどうするか?

調査結果でも、サイトの言語は共通課題でした。買う立場から見ると、英語化は必須でしょう。

(2)信頼はどうするか?

TradeSafeのトラストマークを取得。相互認証が徐々に進んでいく予定です。

(3)決済はどうするか?

米国向けには、Paypal、中国向けには、銀聯カードのサポートが第一歩でしょうか。

(4)トラブル対応はどうするか?

一次対応は自前で、英語で行います。多くの場合、ここで解決するケースが少なくありません。直接対話で解決できない場合は、トラストマーク機関がもつ紛争解決に対応を依頼します。日本の場合は、国民生活センターの越境消費者センターも対応可能です。

(5)PRはどうするか?

WTAの相互認証で、提携各国の””信頼できる海外サイトのディレクトリー(仮称)”に掲載。

 

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(1)は、各ショップ、(2)〜(5)は、トラストマーク機関と決済サービス、紛争解決や政府関連サービス機関の役割だろう。これらを効果的に適切なタイミングで投資していくための活動を。。。。やろう。