ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ】20160316 私は、「私と私の周囲」でできている

【ODRピックアップ】20160316 私は、「私と私の周囲」でできている

 

私以外の家族は全員iPhoneのユーザーです。特に年頃の娘達は、パスコードや指紋認によるセキュリティはバッチリかけています。きっと親にみせられない秘密の会話があるに違いない。。。自分たちもそのころは親に秘密の、”いえない”レベルの会話や写真があったようななかったような。パスワードにせよ指紋認証にせよセキュリティは重要です。紛失、盗難により、第三者に携帯の中味を覗かれてしまえば、重要な情報や個人の秘密情報が漏洩したり、登録されている電話帳や住所録から、それらが悪用されたり迷惑をかけてしまう可能性も高まります。

でも、指紋認証って、同居している身近な人の場合、意味ない場合があります。例えば、携帯をそばに置いて居眠りしているときに、指をあてられれば解除できてしまいますからね。

それを見越して、こんな例が紹介されていました。

www.youtube.com

まあ、これは冗談の範疇。

 

  *   *   *

 

米国では、アップル社と米国政府(FBI)が安全保障を巡って、iPhoneのロック解除を巡って法廷闘争中です。

jp.wsj.com

かいつまんで整理すると。。。

  • カリフォルニアで銃乱射事件が発生。容疑者は射殺された。使用していたiPhoneで他のテロ関係者との連絡をしていたと疑われるためiPhoneを押収。
  • 犯人のiPhoneiCloudに2ヶ月ほどバックアップされていなかった。(Appleは、iCloudのデータを取り出して使うことには協力するつもりだった)しかし、FBIの指示で州の職員が自動バックアップ前にiCloudのパスワードを(パソコンで)リセットしたためiPhoneとの繋がりが断たれてしまったため、古いiCloudデータは見られたが直近2ヶ月ほどのデータはiPhoneの中だけになってしまった
  • iPhoneのセキュリティは、内容を暗号化しており「暗号化コードはアップルとグーグル自身も破ることができない」「パスワードの入力に10回失敗するとスマホの全データを消去する機能」スマホの暗号解除、新機種ほど厄介に アップルと米政府の対立で注目 - WSJ 大事な証拠が消えてしまう可能性がある。
  • 司法当局は、「一人のテロリスト(容疑者)のアイフォーン端末のロック解除に協力してもらいたいと考えている。」
  • しかし、それをするには、その端末1台をどうこうするのではなく、バックドア的に暗号を解除する新しいiOSを創るのに等しい。
  • カリフォルニア州連邦裁判所は、アップルに法執行当局に協力するようアップル社に命じた。
  • それに対してアップルは異議を申し立てるている。また、別の事件でニューヨーク州の裁判所は、異議を認めた判決を出している。NYの裁判所がロック解除却下 麻薬密売人のiPhone | Bi-Daily Sun New York

これは、技術的な問題というよりも、

政府の要請により、個人の端末の情報を取り出すことができるようになってしまうのは、ユーザーのプライバシー保護と安全性に反することになるというのがアップル社の主張です。これに対して、「グーグルの親会社アルファベット、フェイスブックマイクロソフトなど米ハイテク大手数社がアップルを支持する法廷助言書の共同提出を計画」しています。アップル支持で団結する米ハイテク大手 - WSJ 

一方、民間への調査では、アップルのロック解除問題、過半数が政府の味方 - WSJ ロックを解除すべきだとした人が半数以上を占めました。共和党、民主党の支持政党に関係はないとされています。

 

アップル(あるいは他のベンダーも)は、自分でも解除できない暗号化セキュリティを提供していて、パスワードを10回間違うと初期化されるというセキュリティを提供し、だから安心してくだいと言っているのに、司法に指示されたからそれを解除するということは、「なんだそれ?」ということになるのみは一理あります。

 

  • 犯罪に関わる人の機械にのみセキュリティを解除すればいいじゃないか?
  • どうせそうしたツールは創ってあるんだろう?

という指摘もありますが、そうもいかない仕組みになっているのです。

 

しかし、テロリストの情報までもが守られているというのにも納得いかないのも確か。

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これは「国家安全保障とプライバシー保護のどちらを優先させるべきかをめぐる議論」です。米国、アップルに限らず、どの国でも問題になりうることです。

 

www.goodreads.com

 

私とは、私と私をとりまく環境である。後者を守らなければ、私も守れない。

 技術的にうまい策がとれるといいですが。