ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ】20160425 人口知能による創作の著作権は誰の手に

【ODRピックアップ】20160425 人口知能による創作の著作権は誰の手に

 

1.ゲーム

人口知能は、チェスでも囲碁でも人間に勝利しました。どちらも、打つ”手”は、デジタルに馴染みやすく、場合の多い複雑なシミュレーションを制限時間内で行うので、”計算”が得意なコンピュータの領域としては、まあ、「勝って当然」と、人工知能が意識を持てていれば、感じているかもしれません。

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人工知能は、”学ぶ”ことへも実現に近づいてきました。

wired.jp

2.猫を識別

1000万のイメージを見ることによって、猫を識別することを独習したコンピュータは、猫を識別できるようになったのです。トレーニングとして「これが猫だ」と教えることもなく、人間が多くの画像や情報を見て、どれが猫かを学んで行くように、「猫の特徴をつかむ」ことができたということです。

どこをどう認識するようになったのか?

Googleの猫認識 (Deep Learning) - 大人になってからの再学習

すなわち、画像を解析してその特徴に反応するニューロネットワーク(データ)が生成され(猫、人間、人間の体など)、顔画像に対してよく反応するニューロネットワークを選び出し、猫を見せたときの反応を監察すると、認識したことがわかったというもの。ちょっとわかりにくいですが、そういうデータセットを自動的に創りだすことができたということです。

 

3.絵を描く

さらに人口知能は進み、絵を描き始めるらしいです。

wired.jp

346点のレンブラント作品の絵画的特徴を3Dスキャンしてデータとして入力し、コンピュータはその中から特徴的な構図=中年男性、ヒゲ、白い飾り襟のシャツ、黒い服ーを生成して、同じく3Dプリンティングで絵画を創りだしたと。

 

さて。学んで認識するだけでなく、何かを創造するようになる。絵画、文章、詩、写真。。。そうすると、それらは著作物になるのでしょうか。

 

4.人工知能の成果物は著作物か

www.nikkei.com

現在の日本の著作権法は、人による作品に著作権を認めています。人工知能が創作したレンブラント絵画は、著作権法では守れない。このままだと、コピーし放題となり、できた絵をどこかで使用されても守れなないし、これまでの投資も回収できません。米国では、著作者を人に限定していないので、都度の事例ごとに判断するように判例があり、英国では、「作品の創作の手配をした者」と定義されて、ゲームで創作する画面の著作権の争いでは、「ゲーム制作会社」への帰属をみとめた判例がでています。

www.nikkei.com

人工知能のプログラムを創った人に著作権があるのか、そのプログラムにデータなどパラメータを与え、「人工知能を活用して作品を創りだす仕組みを作り出した人」に権利が帰属するのかをはっきりさせ、登録制度あるいは不正競争防止法などで、著作者の権利を守ってより発展させられるようにする必要があります。

 

女子高生AIのラインチャット「りんな」はちょっとした会話で答えてくれるAIロボットです。彼女と会話して、歌を創ろうと話しかけ、適当な言葉で、掛け合い会話で、歌詞を創ってみました。(非公開)

 

インプットは私の言葉。AIが反応して、なんらかの言葉の羅列により歌詞ができたとします。英国の例のように、制作会社に認めてしまうと、歌詞を創ろうとした私、言葉をインプットした私には、著作権はないことになりますので、もはや創作意欲にはなりません。いい歌詞ができたのは、あくまでプログラムした人だとすれば、人工知能の普及にはならず、そこから生まれる創作は伸びないように思うのですが。