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ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ】 20160614 無法と厳格管理と緩やかな管理

【ODRピックアップ】 20160614 無法と厳格管理と緩やかな管理

 

 私が大学を卒業して社会人となったのは、1981年。今から、もう35年も前です。そこから、27年勤務して独立し今に至ります。27年間の組織人としての生活と経験は、いいものも悪いものも体に染み付いているはずです。実は何がいいもので何が悪いものなのか自分では区別がついていません。

現在は年商数千万の個人商店のような株式会社ですが、月次決算を行い、経理財務はしっかりと運営しています。売上や経費予算は年初に組んで、毎月管理。しかし、営業部門はなく、受注目標も売上目標もなく、そのあたりはのらりくらり。

 

最初の会社では「無法地帯」から「管理社会」への移行を経験

思えば、最初に入った会社も当時としては、上場前のベンチャーでした。今にして思えば、結構自由。それこそ無法地帯と変らなかったように思います。決め事も、当事者、関係者同士の交渉や議論で決まり、責任も組織でなく個人がとっていました。業務分掌や職務分掌は一応ありましたが、人が異動すると関連する仕事も異動していく有様。

 

「これはどこの仕事?」

「それは高橋さんの仕事だね。だから今彼は総務だから総務の仕事だな。」

 

ありえない笑 仕事の種類が組織でなく、人について廻るなんて。

 

でも、そんなゆるーい会社だったのです。

それでも、時を経て、社員数も2000人まで成長し、上場(当時は店頭登録がまだあった)が視野に入ってくると、株主の目にさらされることに備えなければなりません。合理的に経営しているか、合法的に経営しているか、などを示すには、一定の管理の手法によって運営されていることが判りやすく、実際的なのです。

この上場会社への進化の真っただ中にいたことで、無法から管理への流れ、苦しみ、コツ、勘所のようなものを体験できたのは、非常にいいことでした。もし、これらが既に完成していた大企業だったなら、まったく経験できなかったことです。

 

デジャビュ?使命は、無法(ユル法)地帯を管理世界に移行せよだった

退職の直前、同社が出資したベンチャーの取締役として出向しました。そこで、目にしたのは、ベンチャーとしてはまずまずできているものの、形ばかりの管理。少しそうした管理を強化。。。というか普通にすると聞こえてくるのは、官僚的だとか、のびのびと出来ない、とかでした。こちらのやろうとした”管理”といっても、ごく当たり前の、時間のかからない簡易なものだったのですが、それまで管理らしいものを行っていなかったスタッフにとっては、”厳しい管理”になってしまったのです。

導入しようとした親会社からすれば、ベンチャー子会社は、”無法地帯”。

所謂無法とちょっと違うのは、決め事はあるのに、それにそった行動が成されていない、”ユル法地帯”でした。

以前に経験した無法から管理への移行時に心理的な抵抗=自由だったのに不自由になる、ような、管理される窮屈さ、のような、気持ちはよくわかるので、導入するのにもそのあたりへの配慮に重点を置くことができました。しかし、勿論譲らない所は譲らず。

 

一方で親会社は、「管理は柔軟性にかけるので、自由に活動できるように」

一方同じ頃、親会社では、業績の伸び悩みに対応して、より自由な発想ができるように、自由な勤務体系や柔軟な人事制度、風通しのいい社風などを目指して、管理に柔軟さを取り入れる施策が実施され始めていました。

上場時にせっかく整えた管理の仕組みは、次々と導入される新技術による新手法によって、やがてそれ自体が古い手法となったり、管理すること自体が目的化して形骸化してきます。すると意味がないのにやっている場合も出てきます。

斯くして、せっかく整えた管理システムが廃止されお払い箱に。

 

無法(ユル法)ー>管理ー>緩和(ユル法)ー>管理ー>緩和(ユル法)。。。の螺旋階段

 

上場した企業と、その会社が買収したベンチャー、そして今自分が経営する会社に身を置いて改めてこの管理を眺めてみると、まったくの無法とユルやかな 管理はやっていることが同じでもかなり違うように感じます。

一方で厳しすぎる管理は、形式主義に入り込み、行動だけが形骸化していくこともあります。

まるで螺旋階段のように、同じようなことを少しレベルアップした形で形を変えて行って行くようです。

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小さい組織ならまだしも、大きな組織では、経営手法、管理手法そのもの正解があるわけはない。時代と成長に応じて、最適値を探して試行錯誤していくものでしょうか。今A手法でうまくいっているから、未来永劫それでいいわけもなく、昨日手法Bがうまくいかなかったからといって、二度と手法Bを採用できないわけでもないのです。組織は、変化させ続けなければならないものなのです。

 

こうしてみると、最初から完成した大きな会社に入ると、このことを実感できないまま過ごしてしまいそうです。就職に成功して大きな会社に入って安泰だった人が、会社から飛び出して苦労するのは、このあたりが重大な要素なのかなと。。。