【ODRピックアップ/半蔵門ビジネストーク】 20160916 差別化 — 例えば延髄切りの出来る国会議員?
ビジネスに関わる限り、いやビジネスだけではなく、私たちは多くの場合に差別化することを迫られているのは否定できないことです。
- 大ヒットした唄にある「ナンバーワンにならなくても〜オンリーワン」は差別化のことですし、ビジネスでは、差別化したよい製品やサービスを提供しないと買ってもらえないし、観光に来てもらおうとするなら、その国ならではのものを造り、国の魅力をアピールします。
- 「どこそこに行ってきた」とピースサインの写真をSNSにシェアし、ブログのアクセス数を増やそうと更新し、フォロワーが何人になったと喜ぶのも、デジタル時代の差別化の一つ。
- 俺のほうが酒が強いと一気飲みし、大食い、早食いイベントだって自分の能力による差別化でしょう。
一方、
- 私はそんなこと意識しませんよ。。。「差別化になんか関わらない」というのも、実はある種の差別化です。
ただ、人と違うことができれば全て差別化か?といえばそんなこともなくて、
「延髄切り(というプロレスワザ)ができる国会議員はいない!」
と豪語したという話がありましたが、そういうのが全ていい結果に繋がるのかといえばそうともいえません。国会で延髄切り必要ない。
以前、同僚?友人にユンボの運転ができるエンジニアがいました。当時は笑い話でしたが、そうした土木建設機械もIT化される時代が来て、その資格が活きたと聞いています。これは偶々かも。
差別化について、長い時間軸で見ると、狩猟の時代から農耕の時代、そしてAIの時代までを、差別化の歴史だという視点で述べられた記事があります。
狩猟は体力、農耕は頭脳、ではAIの時代は何で差別化されるか? - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)
ざっくりまとめると
狩猟の時代は、体力で差別化され、農耕の時代は、頭の良さ、計画性や知識によって差別化されてきた。そして、チームワークや土地の所有の概念が生まれ、戦争は農地の取り合いだった。しかし、インターネットやデータのシェアにより、少なくとも覚えることの必要性は変化し、AIによって、頭脳の差別化は終わる。
今度は何の差別化の時代になっていくのでしょうか。
かつては一生懸命本を読んだり、調査したり、話を聞いたりして得た知識が、差別化の原泉にもなりましたが、今や検索するとなんでも出てきてしまう時代でもあります。善し悪しは別にして、ある程度の知識も体験談も、誰でもが得られる時代なのは事実です。ググればいい。
もはやこの点での差別化は、
「検索のウマさ」
でしかないのです。
記事では、心の時代、優しさの時代、それらが差別化の要因とも述べられています。あるいは、差別化の深化、複合化があるとも考えられます。差別化の要素は、より複合的になっていくのではないでしょうか。
科学的な方法論をベースにした体力、身体能力に優れた人、アスリート。
優れた、先進的な哲学的、思想的な視点に立脚した科学者、エンジニア。
あるいは、検索で見つけられないこと=想像する力が差別化となるのか?
差別化は細分化されるのかも。
誰もがちょっとずつ差別化する。
ビジネスの場合、アウトプットはあまり差がなくなるかもしれない。
考え方、プロセス、こだわり、フォローアップ。。
より人間的な部分が差別化要因になっていきそうです。