【半蔵門ビジネストーク】20170511 値付け
値付けはホントに難しい。
安い値付けは、自分の価値を下げるのは明白。安ければお客さんは喜ぶだろうけれど、その背景には、なんらかの経費が他より少なくて済むからだという理由があるはずだからだ。もしかすると社員給与や報酬が安いのかもしれない。それはもしかするとブラック企業かもしれない。
オンリーワン値付け
一緒に出張した社長さんと会食時の話。奥様はアーティストで、作品を制作し、展示会や個展を開き、それを販売しているそうな。ある展示会で奥様の作品が十数万で売れたそうな。たいそう喜び制作意欲を沸き立たせて次作に取り掛かると同時に次の値付けのアドバイスを友人に求めたとき、
「売れたなら、買ってくれた人がいたなら値段をあげなさい」といわれたと。何故ならば、
「そうでなければ、買ってくれた人に失礼じゃないか」とも。そして
「買わなかった人には、”安いときに買っておけばよかった”と思ってもらう。」
。。。。なるほど。
でもこれ1点ものだからできることなのかも。量産製品は様々な流通経路で流れていくし、地代や輸送費の安い環境であればその分安くできるし、そもそも量産は、1個あたりの原価を下げる性質があるのだから、当然に市販価格も下がってくる。原料が高騰したとか以外では、以前より高くすることは考えにくい。
もし自分の売り物がサービスならば、それは1点モノにしやすい。比べるサービスがなければそうなれば「相場感」を自分で作り出すこともできる。オンリーワン値付けができる。ただし、この場合顧客自身のビジネスに基づいて、相場感を考慮する必要はある。
最初やすくして徐々にあげる?
よほど明白な理由が出てこないとそれはかなり難しい。同じサービスを続けているなら効率化が図られるべきと考えられるからだ。でも、最初は値段調整して導入しやすくするのも必要で、よく使われるのが売り出しキャンペーン方式。最初の数ヶ月は特別価格というあれだ。それの応用究極がネットの製品などではよく採用された「最初は無料で利用者が広まったところで有料化する方式」。便利であればやめられないので納得されやすい。実際に今使用している遠隔ツールなどは、そのパターンで悔しいけれど便利なので止むを得ない。
値付けはホントに難しい。