【読書/映画感想】20180201 癒し屋キリコの約束
つらい過去をもったわけありの昭和堂の雇われ店長カッキーは、美味しいコーヒーを入れられる。謎多き店主のキリコは凄腕の癒し屋。BGMは昭和歌謡だ。井上陽水、中島みゆき、久保田早紀。。。評判を呼んで癒しをもとめる人たちがやってくる。客でありアシスタントである僧侶の入道さん、和菓子屋のキックボクサー清さん、キャバ嬢キララ、クールな涼くんらが、なんだかんだと活躍するが、実は大きな秘密が隠されていた。
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キリコの癒しは、当事者同士のメディエーションの一種だ。
嫁姑の問題では、双方にとことん相手のキライな所を紙に書き出させ発表させる。反論は一切禁止。やがてネタが切れると、今度は相手を褒められるところを無理矢理書き出させて発表させる。家族の争いは当人同士のものの他に誰かへの愛情が原因になっていることがある。例えば孫と娘。原因が愛情ならそれを共有すれば解決は近い。
自分だけが不幸だと思い込んでストレスから万引きに走る母のケース。でもその行為で一番大事な家族を失うと思えばそんな行為はなくなる。幸せはすぐそばにあることに気付けばいい。
リストラされたロックをあきらめきれない、でも大事な家族のためにあきらめる決心をしたおじさんの息子はストリートミュージシャンで、家族思いのおやじさんとコンビを組んで街角で唄い始める。
人は長所で尊敬され、短所で愛されるという。
責任感で尊敬され、無責任さで愛される?
誠実さは尊敬され、たまにつくウソは愛される?
強い心は尊敬され、弱さが愛される?
結局、みんな愛されるんだ。それこそが癒しの原動力だ。
過去は断ち切ろうとすると重く引きずることになる。受け入れてしまえば、すっと自分の中に取り込まれ、自分の一部になり、自分の土台になってしまう。
癒しは、結局、そういう自分を見つけることにすぎない。しかし、それこそが癒しだ。
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