半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

【半蔵門ビジネス雑談】20180202 デフレ・ショッピングセンター

【半蔵門ビジネス雑談】20180202 デフレ・ショッピングセンター

 

10数年前だったか、近くにお洒落なショッピングセンターがオープンした。アパレルもカフェ(パパスカフェ)もワッフルレストラン(マウカメドウズ)も近辺にはないお洒落感満載で、休日にそこへ家族ででかけるのが楽しみだった。映画を流している小さなカフェでポテトフライとハンバーガーとアイスクリームを食べたり、隣接する野外ステージでショーを見たり、映画館にいったり、朝から晩まで優雅な気分で楽しめたものだ。

 

地下の食料品もお洒落だった。輸入食材も豊富で、やや高いけれど、豪華なお弁当もいい気分にさせてくれた。少しムリして背伸びしてまたここに来ようというのが励みになっていたかもしれない。

 

変化は、PCの専門店が撤退したと同時に、量販のアパレルが開店したころから訪れた。徐々に値段の高い石鹸の専門店やアパレル店を持つカフェやユニークなバーガー店が撤退し、変わりに値段の安い若者向けのアパレルやチェーン店のカフェに変わり始めた。

赤ちゃん専門の安売り店、100円ショップ、スーパーも安いものを中心に扱う店に変わり、客層が変わった。そして、我が家は別のショッピングセンターにいくようになった。

 

今日久しぶりにそこを覗いてみると、その後開店したはずのアメリカ発のカフェも、大人向けのブランドショップも、美味しいパンケーキの店もなくなり、屋上に赤ちゃん向けの店、100円ショップの大きなカタカナロゴの看板がそびえていた。かつてのお洒落なショッピングセンターのイメージは消え、大きな安売り店の集合スーパーがあるだけだった。客層も完全に変わってしまい。休日のお洒落な非日常を味わえるかつての場所ではなくなっていた。

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売れないのは値段が高いから、安いものを扱う店を誘致し、もしかするとビジネスはうまくいっているのかもしれない。しかし、安いものを扱う店では、より多くの商品を販売しなければ、売上高は稼げない。やがては、人件費も削減し、サービスの質が落ちて、客層が変わり、更に安いものを求められるというデフレのスパイラルに落ち込んで抜けられなくなってしまった、都会なのに地方の寂れたショッピングタウンになりつつある。

 

一駅隣の駅に、大人向けの高価格帯の商品を扱う店ばかりを集めたショッピングセンターが出来て、一部の店はそちらに開店している。

実はこちらにもデフレの波は押し寄せつつ有るが、持ちこたえているのは、赤ちゃん向けの店、100円ショップの安売りチェーン店イメージの強い安売り店をいれていないからだ。

カタカナロゴのそれらの店は、デフレの象徴だ。

これらの店名が大きく表示されただけで、デフレのイメージがショッピングセンター自身をデフレに追い込んで行く。

安いものは最初は売れるだろう。しかし、それは長持ちしない。そこを持ちこたえるのは企業側の踏ん張りしかない。デフレショッピングセンターになってはいけない。