ODR Pickups/半蔵門御散歩雑談

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このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【半蔵門ビジネス雑談】20180215 メールが訴訟を左右することがあるかもしれない(はてな2061記事)

【半蔵門ビジネス雑談】20180215 メールが訴訟を左右することがあるかもしれない

 

少し前に政治的なトラブルで、メールが元で騒ぎになった件があり、あれは結局捏造だったらしい?という決着だったが、ビジネスでのメールはあまり気楽に考えない方がいい。

toyokeizai.net

 

PCが壊れたら証拠隠滅?

海外との訴訟、特に米国だとディスカバリという制度がある。これは証拠になるものを、期間内に正確に誠実に開示しあおうという制度で、原則、隠すことができない。以前に、証人になってもらおうと米国の教授に相談した際に、

「ディスカバリだったら協力できない」

と言われたことがあった。個人の手帳までも提出しなければならない可能性があるからだ。不利な証拠だからといって開示しないわけにはいかなくなる。

メールの場合、送信側にも受信側にも記録が残るが、送信側が開示しなくても、受信側から開示される場合もある。以前関わった訴訟では、PCの不調によりある一定期間のメールが全て消えてしまい、証拠として提示できなかった(というか送ったことすら忘れていた)のだが、相手からは証拠隠滅を疑われたこともあった。PCのメールが消えるということは、もし訴訟となるとそのようなリスクも考えられる。

 

整合性

例えば、労働関係の訴訟の場合、勤務時間内の行動が問題となる場合もある。これも以前関わった事例だが、勤務態度を問われ、100%勤務していたとまじめにやっていたことを主張したところ、1通のメールを提示された。勤務時間内のタイムスタンプで、「今度一緒に飲みましょう」という記述がビジネスの交渉をしていたメール内にあり、”勤務中の私用な情報”として追求された。もちろん、これらはビジネス関係がうまくいっていたからこそのやりとりだったが、勤務時間中の行為としての整合性を追求されたのだ。

 

文化の異い

これまた自分の実際の事例。

とある英語圏とのやりとりで、相手からの返信が滞った。そこで、こちらとしては、全文字大文字で強調して早くプロジェクトを進めるように協力を要請した。

PLEASE FINISH THIS FUNCTION WITHIN THIS MONTH! みたいに。

強制ではなくあくまで文章は要請だった。しかし、訴訟でそのメールを証拠として取り上げられ、「脅迫的なメール」とされた。大文字は強調よりむしろ脅迫的なニュアンスを持つらしい。(違う場合もあるのかもしれないが)

また、納期が迫っていたので、宗教的な記念日をまたいで作業をするように依頼したメールが取り上げられ、「労働をしてはいけない神聖な日を無視して仕事を依頼した」と追求された。この時は味方の現地弁護士までもが「それはまずい」と敵にまわってしまった。

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メールを避ける人が信用できない

このようにメールは重要だ。だからだろうか?最近メールを避ける人も出て来た。業務上の理由かもしれないが、証券系、保険系などの人たちはメールを嫌う傾向にある。だから、電話をかけてきて、それに出られなくて、タイムリーな対応にならないことも多い。

 

しかし、証拠を残したくない人を信じたくないな。揚げ足とらないからメールを取り入れてほしい。

(はてな2061記事)