半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

置き薬ビジネス

置き薬ビジネス【半蔵門ビジネス雑談】20180907

 

ある日の昼下がり、オフィスで食後の休みをしていると、チャイムが鳴った。

 

「はい」

「XX薬品ですが、オフィス用の置き薬をおいていただけませんか」

「はあ。。」

「費用はかかりません。社長に100箱置いてこいといわれて苦労しておりまして」

「はあ。。。」

 

置き薬は昔から家でも置いているので知っている。確かに、費用はかからず、定期的に薬を入れ替えていく。ごくたまに、風邪薬とか胃腸の薬とかバンドエイドなどを使うことがある。

以前からこのビジネスはどうして継続しているのか興味があったので、ドアを開けて話を聞いてみる。

スタイルとしては、前述のように

  • 薬の入った専用のケースを設置するだけ
  • 費用はかからず、
  • 定期的に薬を入れ替えていく。(3ヶ月あるいは半年に1回)
  • 使った分(というか開封したら1箱分)だけ費用を払う

入っているのは、

目薬、湿布薬、頭痛薬、胃腸薬、正露丸的な腹薬

バンドエイド、のど薬、傷用軟膏、

包帯

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価格は、50円〜1000円まで、合計すると6000円程度。

経験上、使うのは頭痛薬とかバンドエイドくらいか。

 

「これは商売になるの?」

「なんとか。」

 

曰く、無店舗で店舗費用はかからず、当然、水道光熱費も維持費もかからないし、薬剤師も雇わないので人件費は自分だけ。配置さえしてもらえば、定期的に回るときに回収できるし、ついでに他のものを紹介したりもする。以前はiPhoneも売ったことがあるそうだ。そして、回収に回るのも毎日ではない。その間に他のことができる、別の商売も可能だし、薬の利益率は高いので、儲けは高いのだそうだ。

確かに、1000円の胃腸薬を薬局で売るために、店舗を借りて、薬剤師がいて、光熱費を払ってとやっていると、利幅は薄くなる。売れなくてもそれらはかかるのだ。置き薬ならタダだし、売れなくても、費用はかからない。

 

この方は、多いと100個くらいの箱を毎月配置しているそうだ。

すると1年で1200個配置してくる。返品されるのもあるだろうがそれは聞かなかった。

すると、1200個から平均して売り上げがあがることになる。

試算してみると、1番高いのは1000円の胃腸薬だ。これが、1200件x1000円=1200000円になる。年3回交換にいけば、3600000円だ。新入社員の給料分くらいにはなっている。(薬の原価があるのでここからそれを出すが)

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置くだけなら費用がかからず、社員の福利厚生として、対策したことにもなるので、小さい会社が沢山入っているビルなどに置ければ回収効率もいいのだろう。ちなみに入っている薬は全て自社製だった。