暗闇キッスそれだけで【つれづれ】20190420
読書感想的。
森博嗣氏のウォーカロンシリーズが完結してしまったので新たに読めるシリーズを開拓しようとペラペラとページをめくる。
探偵が取材中に殺人事件に巻き込まれる。
主人公は女性に興味を持たれることが多いが、そういう危険を冒さないので誰とも進展しない。派手なアクションも立ち回りもない。最後の最後で拳銃発砲のときに少しざわつくだけ。
最後まで読み終えたのか心配になってくるくらい盛り上がりはない。それでも、森博嗣作品独特の読後感はある。
印象に残った一文の解釈。
立場とは、立っている場のことだ。立っている場は靴底の裏に隠れているので足を退けてみるまでどういう場なのかわからない。それが立場というものだ。誰がどういう立場にたっているのかなんて、足を退けて見るまでわからないし、わかったところで時すでに遅し。立場は意味をなさなくなっている。
それだけだ。