半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

安定を生むもの

安定を生むもの【半蔵門ビジネス雑談】20200102

 

昨年、招待状をいただいてビアノのチャリティリサイタルにいった。ハンガリー出身の金子美勇士氏によるソロコンサート。ピアノ1台と演者一人。知名度の高い名曲から、バルトークのピアノソナタの前衛的なパフォーマンス、ショパン、ベートーベン、超絶技巧のフランツリストのラ・カンパネラまで、持続力のあるパワフルな演奏(一緒にいた現役のピアニスト談)を堪能した。

www.japanarts.co.jp

 

練習が生む安定

自分も少しだけピアノを弾くのでこうした高度な演奏を聴くと思うのは、ものすごい時間の練習を重ねたのだろうなということ。譜面を見ながら弾き続けるのにはおそらく限界があると思う。それを乗り越えるのは体が、指が覚えるまで繰り返し繰り返し練習を重ねること以外にはないのだと信じている。長く弾いていなかった曲を久しぶりに弾く時最初はどう弾くんだったっけ?と戸惑うが、指が覚えている曲は弾き始めるとスムースに弾ける。あのころ、繰り返し練習したからだ。

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繰り返すことが生むのは安定だ。

繰り返しインプットすることでアウトプット時の安定を生む。

 

父の日記の安定

父は日記をつけている。大学ノートに1日数行。筆ペンで、誰それが来た、事件が起きた、その感想、クイズ番組で出た珍しい漢字、母の行動など。ただそれだけだが、十数年も繰り返すとそれ自体に意味が出てくる。記録。父の記録。家族の記録。記録はそれがあるだけで意味を感じるものだ。

次女がその日記をめくり、無口で昔気質の亭主関白な父が、母の行動を心配して日記に記していること発見し、面白がる。

日記はアナログなブログだ。

おそらく仕事人間だった父の退職後の長い時間の気持ちの安定を生んでいる。

 

定例会議が安定を生む

デジタルな時代は一同が同じ場所に会してコミュニケーションをする機会を減らした。やりとりされる情報自体はデジタルな手段でこれまでと、むしろこれまでより、正確にタイムリーに交換されるようになっただろう。しかし、定期的に顔を合わせて膝を付き合わせてコミュニケーションする、その繰り返しの安定感は失われている。定期的な会議はその繰り返しによる安定感のためだけにも意味を持ち続けている。

同じように、定期会合のあとの定期便による業務報告レターも、繰り返す安定感をもたらしているはずだ。

 

 

ダイナミックな変化、スピード、効率、デジタル、オンライン、ネットワーク、フラット組織、時代は不安定な、混沌から大きく発展するブレークスルーが生まれていくのだろうが、繰り返しがもたらす安定感も、それらの変化を土台で支えているのだ。

 

ということで、今年も地道にいくのだ。