半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

【ODRピックアップ】 20130314 海底ケーブルマップ

 

TeleGeography社が、発表した世界の海底ケーブル地図です。

インタラクティブ版が使い易いです。

http://submarine-cable-map-2013.telegeography.com/

 

歴史や各国間の遅延の度合いも図表化されています。

海底ケーブルで直結しないところへは遅くなる道理です。

例えば、実際に英国とのTV会議は遅いのですが、どういうルートにしても直結していませんから、必ずどこかを経由するのですから、遅い筈ですよね。同社がいつも遅く感じるのはイスラエルですから、これまた直結ルートがないので遅いに違いありません。

 

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英国については、温暖化で北極圏の氷が融けていることを利用して、北極まわりのルートでアジアと英国圏をつなぐ計画があるそうで、それが完成すると劇的な速度の向上が見込まれています。

 

 

米国やシンガポールは、どの国地域ともそれなりの速度を確保しています。これらも戦略的に行われていると思われます。日本とシンガポール間は米国シンガポールより速いですね。どこに遠隔バックアップを置くかの検討材料にもなると思います。

 

 

こうして見ると海底ケーブルが切断されたら大変なことになるのでは?と懸念があります。実際には、切断はよく起きるそうです。といっても、ケーブルがザクっと切れるというのではなく、海底ケーブルが波などで擦れて光ファイバーが露出してしまう場合や、特定のルータに電源供給が止まってしまった場合などが多いようです。そのために、複数本が敷設されており、システム的にはすぐに他の回線に切り替えて運営されます。

 

日本は、関門海峡の海底電信ケーブルが明治5年に敷かれたのを最初に、技術開発を進め、昭和28年の町村合併促進法で、”離島を含む”農村漁村への電話普及が促進され、ハワイー東京間の電信ケーブル敷設は昭和38年。こうして多くのプロジェクトが実施され、その過程で、埋設工法や防蝕工法、及び、そうした工事や敷設後の保守のための設備と技術を要したケーブル敷設船の開発も進められてきました。

 

 

 

全国土が海に囲まれ、離島も多い我が国の海底ケーブル技術ノウハウは、世界に誇れるものの一つと思います。