【ODRピックアップ】 20130613 どんなに望みが低くても
どんなに望みが低くても結果はそれより低い
(だから目標は無闇に下げないで置きましょう)
マーフィーの法則で、一番肝に銘じているのがこの言葉です。
目標を下げる、価格を下げる、ハードルを下げる。。。
兎角、考えがちなのは、最初は小さな1歩からコツコツと、とか。
最初は達成可能な目標から、とか。
確かに、成功体験のないうちはそれも効果的です。
しかし、より上を目指して行く場合に、この一見よさそうな達成可能な目標設定は、落とし穴。
以前に、目標値をいつも達成している営業組織を見ました。報告会議では、「達成率100%です!」と胸を張っているのですが、実は達成可能な目標を掲げていたのです。目標設定時に承認されているので決して非難はされませんが、組織のメンバーは無意識に挑戦する意気込みをなくし、業績はやがてじり貧に。景気が低迷するとそれに併せて目標を下げるので、相変わらず達成率100%なのに、売上ボリュームは伸びず、誰もクビは切られず、みんな一緒に給与が下がり、賞与が下がり、しかし、そこからは抜け出せなくなっている。。ように見えるのですが、自分たちは、あがくわけでもなく、抜け出す必要性も認識できずにいたようです。
業績のデフレです。デフレを自分で作っている、もしくは加速している。
デフレは価格が継続して下落していくことですが、売れ行きが鈍ると価格を下げるのは一番着手しやすいし、一時的にはウケのいい(市場が反応する)方法です。理論的には、値段を下げて利益幅を減らしても、より多く売れば収益は上がる、もしくは、必要な収益を確保できるということですが、「(価格が)下がるならもう少し(買うのを)待とうか」という買控えにも繋がり、結果的に思った通りの収益にならず、更に価格を下げて。。。長期化すると賃金も下がるので「買いたくても買えない」ことになり、と悪循環。
この点フォルクスワーゲンは、価格戦略で自分でデフレを加速させないように努力しています。
日経新聞 経営の視点 VW高収益の秘密 ぶれぬ価格、デフレと無縁http://www.nikkei.com/article/DGKDZO54945610S3A510C1TJC000/
同社の価格戦略は、「最低価格を無闇に下げない」ことにあるとしています。「最低価格を下げるとどうしてもその価格帯の製品に流れますから、台数が売れても売上額が大きくならず、売上額を維持するために更に最低価格を下げることになる。」同社では、250万円以下の車種は2種類しかないそうです。
対して、「HONDAで一番売れているのは、シビックでもミニバンでもなく軽自動車」ということは、最低価格戦略の重要さを表しています。
目標は少し高く、価格もあげられるように付加価値を付けられるように工夫して、ハードルは、ちょっとだけあげてみましょう。そんなムードがいろいろをウマくいくように変えていくと信じています。