【ODRピックアップ】20150404 複合質問
「12日の午後空いてる?」
いつからか、この手の質問がキライなのです。空いてるかどうか答える前に、「どうしたの?」と聞いてしまいます。ところが、質問者も、「いや。空いているかどうか教えて」とくる。
無防備に、「空いているよ」と答えたら、気の進まないことを頼まれるかもしれません。でも、「空いていない」と答えて、「なんだ〜残念。。。」と何かの楽しいことや大事なチャンスを逃すのももったいない。
質問者は、こう聞いてもいい筈なのです。
「12日の午後、空いてるなら、一緒に映画にいこうと思うんだけど」
「12日の午後、空いてるなら、一緒に買い物につきあってもらいたいんだけど」
「12日の午後、空いてるなら、留守番をしてもらいたいんだけど」
空いているか聞くのは、何かを頼みたいからだというのは明白です。上のように、同時に聞いてくれればいいのですが、
「12日の午後、空いてる?」と聞かれると、空いてると答えた場合の、XXXの部分に、何か楽しくないこと、やりたくないことがくるのではという警戒をしてしまいます。 掃除とか留守番とか、苦手な人に会ってくれ、とか。
訴訟の証人喚問では、単一質問されることが多いのです。裁判シーンのあるドラマでも聞き覚えがありませんか?
「あなたはX月X日X時頃、どこにいましたか?」
「誰といましたか?」
「これに見覚えは?」
「これはその時刻の監視カメラ映像です。ここはどこですか?」
「ここに写っているのは誰ですか?」
「先ほどあなたはその時刻、家に家族といたといいましたね?」。。。
追いつめられる感じがいやでしょ。
〜ならば、〜ですね?という質問も出てきます。
「あなたが上司に報告したなら、上司は認めたと思いませんか?」
これは、”上司に報告したら”という仮定のもとに、上司が何かを認めたという証言を引き出そうとしている質問ですが、これに対しては、
”仮定の質問には答えられません”ということができます。
それから複数の質問を含んだ質問。
「あなたが約束をやぶったのは、相手が約束を守らないと思ったからですね?”はい”か”いいえ”で答えてください。」
これには二つの質問が含まれています。
”あなたが約束をやぶった”という質問と、”相手が約束を守らないと思ったからですね”という質問です。”はい”と答えると、両方とも肯定したことになります。
訴訟では、これに対しても、”質問を分けてください”と言えます。
ただし、認められない可能性もあります。
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「お姉ちゃん、月曜日忙しい?」
「忙しいよ。就活の説明会。」
「夜も?」
「なんでよ?」
「ライブに来て欲しいんだ。」
「何時から?」
「やった!来てくれるの!?」
姉妹のLINEでの会話です。
妹のライブを姉が初めて見に行くようです。嬉しそうな次女の顔が見えます。