【ODRピックアップ】20160624 領収書の電子保存にはOCRが重要
2015年の電子帳簿保存法の改正により大幅に規制緩和が進み、これまで3万円以内とされていた電子保存書類の対象が、撤廃され、金額による制限が無くなったのと同時に、電子署名を不要として、一気に進められる環境が整ってきました。
法的な内容等は、上記リンク等々で詳細に述べられていますので、今回は、緩和によって実際に電子保存を進めようとした場合にどうなるのかという点について調べてみましょう。
基本の基本:画像はキチンと撮影
金額制限がなく、電子署名が不要ということで、例えば営業マンが使用した経費の領収書を経理部門に提出する場合にも、スマホでとった画像を使えばいいということになるのですが、画像であれば何でもいいのではありません。送られた画像を経理や事務員の方々が再入力するのでは、単に作業の手間が移転しただけですから、デジタル化を活かしてOCRによる自動読み取りと保存、最終的には検索にまで繋がらないと効率化に繋がりません。まず、写真は鮮明に、なるべくまっすぐに撮影することは言わずもがなです。
Googleドキュメントで試してみる
続いて、それら画像の自動認識ですが、EvernoteやDropboxなどのストレージ系アプリケーションでも既に対応が始まっています。いずれも、無料ではなくビジネス利用などの有償契約が必要です。
ここでは無料で使用できるGoogleドキュメント機能を試してみます。
最初は、Googleのメニューからドライブを選択し、必要な設定を行います。
領収書画像をスマホで撮影して、Googleドキュメントにアップロードします。
まず、普通に撮影してすぐ送った画像。ちょっと暗いです。
これをGoogleドキュメントで開く際に、開くー>アプリで開くー>Googleドキュメントを指定して開きます。
これで自動的にOCR機能が動作して、テキストデータを生成してくれます。が。。結果は?
ダメそうです。。。。やはりちょっと暗かったか。。気を取り直して、撮影がもっといい状態だったと想定しましょう、画像を切り出して少し明るくしてみます。
もう一度変換。結果は?
やはり日本製のOCRに一日の長がある
さっきよりはいいですが、フォントによって誤認識をしてしまうようですね。やはりこのあたりは、日本製の歴史ある変換ソフトでないと対応できなさそうです。
今後、関連するアプリケーションやシステムなどは、暫時画像保存やOCR認識に対応していくでしょうから、きちんと予算をとってそちらを使用するほうが王道だと思います。