【ODRピックアップ】20160627 棄権は意思保留ではなく多数への同意
英国の”まさかの”EU離脱”を受けて、2016年6月24日の金融市場は大荒れとなりました。日本時間10時くらいまで楽観的に上昇していた日経平均も一気に下落し、終値は1300円マイナス。円の為替相場も一時は100円を切り、先物はサーキットブレーカー発動。同日のNY市場も610ドルのマイナス。
大方の予想で、残留を予想していた金融業界やその他もショックとショックから逃れるための分析合戦で夜までてんやわんや。株主総会も終わった金曜日でにぎわうと待機していたのに飲屋街はとんだ肩すかしだったとか?
投票率は、72.2%と高く、国民の意思といえる。。。とおもいつつ、得票では離脱52%、残留48%と接戦です。投票しなかった27.8%のうち、5%が残留に投票すれば、結果は残留だったわけですから、再投票の動きがあるのも、頷けます。
この数字は、
棄権は意思の留保ではなく、多数への賛意だ
という、選挙や投票の忘れがちな事実を如実に現しています。
実際に、残留派が多かった、ロンドンとスコットランドの投票率は、それぞれ、69.7%と67.2%でした。残留優勢と考えた人が多かったのか。だから、自分が投票しなくても残留だろうと考えたのか。甘かった。。。もし、それぞれの棄権者が、全体平均並みに投票したなら、
ロンドン 72.2%ー69.7%=2.5%
スコットランド 72.2%ー67.2%=5%
合計7.5%が賛成に廻ったかもしれません。残留派が多い=50%以上であり、60%と考えても、7.5%の60%=4.5%が残留に投票したなら、48%+4.5%=52.5%で残留逆転。棄権者にも、離脱派がいるでしょうから、単純ではありませんが、結果は大きく変わっていたかもしれないのです。
その1票の意味をよくわからせてくれるのがケビンコスナー主演のこの映画。
日本ももうすぐ参議院選挙です。
同点の時の私の(貴方の)一票は決戦票になるのです。