【ODRピックアップ】20160629 AIに教えるのはメッチャ大変じゃない?
映画「チャッピー」では、生まれたばかりのロボットが、街のごろつきに拾われて、その言動を学び、チンピラ風の歩き方をする様が、ちょっと可愛く描かれています。
チャッピーは、自分の名前を覚えたり、モノの名前を覚えながら、感情的なものを身につけて行きます。それは、未来的でロマンチックで夢があると同時に、怖い面も隠されていて、我々はそれをなんとなく感じ取ります。鉄腕アトムは正義のロボットで、感情を持っていました。敵対するロボットには、悪い感情を持ったロボットも登場していたことを思い出します。
ロボット、AIの感情の理解とはなんなのでしょう。
ここ1ヶ月繰り返し検索しているのが、オランダの地図や地名やホテルなら、オランダへの旅行か出張があるのだなと理解するのは、感情の理解ではなく、知識で関係する情報を出すことができるでしょう。それは、その情報で我々人間を喜ばせたいからなのか?
いろいろ調べてなかなか決まらない状態は、焦りやイライラを募らせます。AIが感情を理解するなら、焦りやイライラを理解して(たぶんここまでは知識の理解で、出来る)、共感し、それを、その人の個性や過去の対応に応じて表現し、対話して、宥めてくれる、緩和してくれる。。。いや、もしそれが傍にいる家族や恋人や同僚なら、ただ微笑むだけで、肩に手を置いてくれるだけで、癒されるかもしれません。そこまでを求めるのなら先は相当永いでしょう。
結局、AIのアウトプットしてくるのは、感情や意思なのかというと、知識の集大成とそれを処理するアルゴリズムの結果で、アルゴリズムだけあっても、知識が乏しければ、質問の嵐になってしまうでしょうから、大事なのは、知識をどれだけ与えられるかということになります。もちろん、言葉だけでなく、IoTをインプットとする情報も含まれることになるはず。
知識の集大成が土台となる
人間の、利用者の、行動や発言、音や打撃や、体温、心拍数、血糖値、血圧、呼吸数、酸素濃度、気温、時刻、睡眠時間、一緒にいる人、昨日一緒だった人、明日の予定、1ヶ月先の予定。。。諸々のインプットと、過去の積み重ねによる知識と、それらの理解のアルゴリズムと処理によって出力されるそのロボットが持つ出力手段で知識であれ、感情の共感であれ、それが結果となるわけですが、この「過去の積み重ね」の蓄積が利用者から見たAIあるいはロボットの行動の質を決めるわけです。
先のチャッピーの映画のシーンでも、名前を覚え、そのものの属性を覚えて行きます。チャッピーは、ロボットなので、手や足や目などの器官的な部分があり、人間の赤ん坊が学ぶような触ったりする手順を取ることが可能ですが、Siriなどのようなコンピュータの画面とキーボードのインターフェースしかもたない場合には、可成りの苦労が伴いそうです。
会話で知識を与える
Facebookが提供する人口無能キーロというアカウントがあります。これはいいねをするとメッセージで会話ができるのですが、会話で学んで行く方式なので、いちいち会話の中の言葉を聞かれるのです。
(人口無能キーロ) (私)
こんにちは。
こんにちは
私の名前は知っていますか?
名前ってなぁに?
名前とは、その個体を識別するために、
付加された識別のための、
名称です
個体ってなぁに?
個体は、一つ一つのことです。
一つ一つってなぁに?
別々ということです別々ってなぁに?
あなたと私のことです
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和楽器
三味線猫の皮剥いで作った、日本の楽器
鼓鼓ってなぁに?
叩くと咎がでる日本の楽器咎ってなぁに?
間違い
音間違いってなぁに?
音ってなぁに?
正しくないこと和楽器
鼓叩くと咎がでる日本の楽器
どうして和楽器?和楽器ってなぁに?
日本の楽器楽器ってなぁに?
音が出る正しくないこと
音楽を演奏する音楽ってなぁに?
音の集まりと組み合わせで愉しむもの
集まりってなぁに?
沢山あること日本の楽器
琴綺麗な音色の楽器だね~
琴は好きですか?キュンてする
キュンってなあに?キュンってなぁに?
胸が締め付けられるような気分胸ってなぁに?
もちろん実際の商用化においては、基本的な言語の知識はインプットされた上で、出てくるのでしょうが、基本原理はこういうことでしょうから、もう教えている間にこちらの人生を終えてしまいそうです。