【ODRピックアップ/半蔵門ビジネストーク】20160909 ガラスの関係
改めて、難しいなぁと思います。流石に還暦も近くなり、様々な関係者の方々とは、信頼関係が構築できていると思って毎日を過ごしていますが、そうした関係でも、ちょっとしたことでヒビが入ると、ヒビは目に付き、少し触れるとぽろぽろと崩れ始める。鋼だと思っていた関係が、ガラスより脆い、雲母のような、冬の朝の水たまりに張った薄氷だったという感じ。そして、そんな時の、2cmの水たまりなのに、崩れた瞬間に、足下を襲う奈落感覚。
ビジネスの契約。
ただ、鋼と思っていた信頼関係故に、契約書面は提示したものの、
「(結ばなくて)いいよね?」
の暗黙の了解のもと、調印はせず、調印しないことが信頼関係だと強弁していた甘さ。勿論、契約書はなくても、契約はなりたつ場合はあります。
数年以上にわたり、一定の条件を事実関係として積み上げてきていますので、それを元に契約関係の主張はできるのではないかと思いますが、それにしても気分はよくないものです。
請求書を出しているから支払う義務があるんじゃないか?
しかし調べてみると、書面自体には、商慣習以上もものはないそうです。
せいぜい、支払額の確定をお互いに確認するレベル。寧ろ会計上の証憑の役割が中心となり、契約上の意味合いはあまりないのです。
勘違いがしていたのは、例えば、支払い期限を翌月にしたからといって、それはあくまで希望に過ぎないこと。下請法に関わる取引だったとしても、履行から60日以内に支払うとされているので、翌月末に入金がないからといって目くじら立てるのは、筋違いだそうです。
また、万が一支払われない場合でも、催促をしたからといって、時効が中断されるわけではないため、債権が成立していても、2年たつと支払い義務はなくなってしまうのでその前に、裁判を起こすしかないようです。
が、金額によっては、訴訟費用のほうが大きくなってしまいますので、早く次の関係にいったほうがよいのかなと、書いているうちに気分は萎えてきました。あ〜あ。。。
そんなことよりも、まだ、こんなもろい関係が周囲にあったことのほうが、ダメージです。意外に自分もガラスのハート。