【ODRピックアップ/半蔵門ビジネストーク】20170418 隠したい見せたいプライバシー
IoT社会という言葉も出て来て、なにもかもがネットに把握されていく時代となっていきそうです。Internet of Things。モノのインターネット。もうそこらへんの電子機器は全て。ポット(既に)やコップ(そのうちチップが貼り付けられそう)もインターネットに接続されるかもしれない。やろうと思えば、思考以外の行動は全て捕捉できるかもしれません。
検索するとすぐに
ところで、さっき6月の出張に備えてフランスのホテルをいくつか検索してみました。会場に近いところはどこか、値段はどうか、周辺の利便性はどうか、など思案中。
その後、facebookを立ち上げると、広告にフランスのホテルがバンバン表示されてきます。これは、自分が検索したクッキーの記録を元にfacebookが表示しているので、あくまで自分のPC上の範囲でと理解していますが、技術的には、この履歴をどうにでもできるのも理解しておかないといけない時代。
1年前はこれが騒がれていました。
曰く、勝手にクッキーを利用した、拒否する仕組みがない、FBユーザ以外の履歴も摂っている(FBにログインしていないのでデータ収集に同意していない)など。かつ、米国との合意が有効期限切れで新しい合意がなされていなかったなど。現在では、新しいプライバシーデータ取り扱いのための「プライバシーシールド協定」が合意に至っていますが、アプリケーションを利用する際に合意しても、国家間のデータ移動にはまた別の壁があるのです。
だから個人が技術的に防御するべきだ
というのがこれ。
米国で最近、既存のプライバシー保護規定を撤廃し、インターネット接続業者(プロバイダー)による顧客の閲覧データ販売を容認する決議案が、上下両院で可決された。これを受けネット利用者の間ではVPN(仮想プライベートネットワーク)に関する検索数が急増しており、VPN利用者数は飛躍的に増える見込み(前記リンク記事から引用)
「米国での話だ」といっていられないのではないでしょうか。よく使っているSNS、例えばfacebookやTwitterはアメリカのサービスで、サーバーはどこにあるのか?米国にあるなら、米国人以外のアクセスデータも販売されていくことになると考えられます。
日本でも、ビッグデータを共同利用できるように指針が出て来そうですから、傍観して安心してのんびり構えているわけにはいかなくなりそうです。
ところでそうかと思えば、守りすぎ(?)
のケース。
亡くなった場合の端末機器のロック解除のパスワードの開示請求ですが、死亡診断書と弁護士からの手紙が必要ということです。
ただ、これは手続き的にはそれほどおかしな要求ではないように感じます。携帯電話の継続手続きも、必要なのは死亡診断書と相続人であることを示す書類となっています。これはポイントなどの換金可能性のある財産が含まれているからで、その意味で、端末機器には価値のある資産へのアクセス権などが格納されている可能性があるからでしょう。
検索していることやものに関連する広告が出てくるのは、便利な場合もあります。今も、予約を忘れていたので広告で思い出し、慌てて予約。迷っている時に、背中を押してくれる場合もあります。
VPNは、使える場所や端末が限定されると不便になる場合があります。
セキュリティと利便はウラハラなのです。