【半蔵門ビジネストーク】20170421 優しい励ましの罠
解散したSMAPの大ヒット曲「世界にひとつだけの花」は、競争しないでオンリーワンでいいんだと優しそうですが、現実的には、オンリーワンになる競争になってしまう。何をやっても、「あ!これオンリーワンじゃないじゃん」と気付く。
オンリーワン競争。。。
結局そんなに甘くないってことだ。
【努力】とは、続けることだというけれど、そんなに甘くないんじゃないか。
毎日ちょっとずつサボるといずれはゼロに近づく。0.9x0.9x0.9x...
少しずつ頑張ると、少しずつ増えていく。1.1x1.1x1.1...
ナンバーワンじゃなくてもいいが、昨日の自分には勝たなくちゃいけない。
本当は昨日以上を目指し続けなければならない。本当はね。
【チームワーク】とは、支え合うことだというが、そんな美しいもんじゃないんだ。
0.9しか力の出せないメンバーを助けると、0.9x1=0.9 チーム力は低下する。0.9x1.12でやっと1を超えられるが、一人が1.1では息切れして長続きしない。
1.1x1.1で1.21 それでチームの意味が出る。
力の落ちたメンバーを勇気をもってはずすのが優れた監督だ。
身の丈=1でいいというが、それじゃ誰も守れないんじゃないだろうか。実際はね。
【足し算じゃだめなの?】っていうだろうな。
もちろん足し算でもいい場合もあるけれど、足し算でうまくいくなら、努力は必ず報われるし、チームワークは人数が多いほうが勝つだろう。しかし、実際は、一気に乗数が大きくなったときみたいに後発に大逆転されるし、けが人を引っ込めたチームが形成逆転することだってある。それは足し算でないことの証ではないの?
【若いんだから】
4月14日の日経新聞朝刊。小泉進次郎衆議院議員のインタビューで、
「若いんだから思い切ってやってみろ」の裏にある失敗を待っている、失敗すれば叩かれて潰されるという政界の厳しい罠に触れている。もちろん、親の目線のような暖かいものもあるが、潰し合う場合もあるという現実。
優しい励ましの言葉にある罠が気になってしかたがない。