【半蔵門ビジネストーク】20170706 陽が沈むまで働く
農家だった祖父母は、「お天道さまが出たら”畑”に行って、陽が沈むまで働く」と口癖のように言っていました。えらいなぁと思うとともに、大変そうだなぁと恐れおののき、農家はいやかも?と子供心。かくして、”会社”勤めとなり、今でもオフィスで働く日々。
そして農業でもないのに、「お天道さまが出たら”会社”に行って、陽が沈むまで働く」ことを実践してきました。なんの疑問もなく。周囲も誰も疑問に思わなかったと思われます。
先日、フランスに出張しました。欧州は初めてではありませんが、スケジュールに余裕があって2日ほど自由の身で、一人で観光を楽しみました。夕ご飯も気楽に一人、フラリとビストロへ繰り出します。
この写真は、夜の8時。20時です。
この明るさ。
みなさん、個人的なディナー、あるいは、仕事を終えて、ビジネスディナーかもしれません。
ここでふと思い出したのが冒頭の祖父母の言葉。
「お天道さまが出たら”畑”に行って、陽が沈むまで働く」
この言葉は、世界共通の理解かと思っていましたが、この国の人にはあてはまらないのじゃないかいな?
20時といえども、まだ陽が沈んでいないどころか、調べると日没は大体22時だそうで、先の格言で暮らすと、22時まで働くことになってしまいます。フランス人がそうしているとは到底思えません。
この世界大都市の日の出日の入り時間表によれば、日の入りの日本とフランスの差は約3時間。日の出は1時間半で、この時間から起きて働く人はいそうですが、日の入りまで働くのは。。。あ!そうか飲食店は働いているな。。。
日本 | UTC+9 | 4:27:24 | 19:01:12 |
フランス | UTC+1 | あり | 5:48:49 | 21:58:21 |
ちょっと待って!フランスは農業国だった。
農業国フランスは、この日の入りの遅さは、そのまま農業労働環境の問題となっているようです。
「毎日8時間から14時間の労働に加え、週末も働くという過酷な労働に耐える農業従事者。」
まさに、朝食後8時から22時まで14時間労働となってしまっている。。
緯度が高ければ太陽への角度によって、日の入りが遅くなるのは自明であり、北欧の白夜などは有名ですから、今更驚くことではないのですが、当たり前が、当たり前でない場合があることを、実感。