差別は最高!【半蔵門ビジネス雑談】20180611
そりゃ当然、その人が自分の意思でそうなったのではない要素 ー 例えば、人種とか性別とか生まれた環境とか ー で差別されるのは理不尽だし、よくないことだというのは明白だ。
”人種”差別はいけない。”性”差別もいけない場合がある。”生まれた環境で”差別するのは理不尽だ。
しかし、この「差別」という概念だけが一人歩きする。そして、あらゆることで”「差別」はいけない”という主張がまかり通ることになるが、差別こそ本質であることもたくさんある。例えば、こと、もの、サービスの売買など経済活動については、 差別は悪とはならない。「差別」がいけないのは条件つきなのだ。
高い店(サービス)と安い店(サービス)
価格の高い店と安い店がある。両者は同じ品質のものを提供しているのではない。「自動車」だから同じ価格でというのはおかしい。性能がいいのは、部品や設計や試験にコストをかけてその性能を実現している。価格が異なるのは質が異なるからだ。
差は当然なのだ。
安い店でもいいサービスされたい
買う側の心理もよくわかる。同じように対価を支払って手に入れるもの、こと、サービスに対して、少しでもいいものを手に入れたい。それが価格に見合った質”以上”のそれを手に入れたいという心理もまた当然だ。
スマイル0円
かつてマクドナルドには、メニューに”スマイル0円”と表示されていた。サービスする店員のスマイルは無料ですということだ。しかし、実際には、スマイルにも従業員のなにがしかの努力が発生している。人件費が、給料が削られて行けば、スマイルなんかやってられなくなる。
スマイルは0円でも、コストはかかっているはずだ。
差別されたい
スマイルが0円だろうが、1000円だろうが、自分へのスマイルは支払った金額+αのそれであってほしい。金額には置き換えられない親しみを込めた、愛情を込めた、毎度ありがとうを込めた、スマイル。それは、自分だけに込められた差別で、他の顧客には与えられない特別の差別。そして、「またこよう」というロイヤリティとなる。
差別したくなる
横柄でない客には、単なるスマイルではない、心のこもったスマイルをしたくなる。いつもありがとうございますという気持ちをもって、答えたくなる。差別したくなる。
差別が最高のおもてなし
フランスのこのコーヒー店。頼み方でコーヒーの価格が700円も変わる。横柄な態度をしたければ金を払うということだ。本来、価格とサービスやものは等価交換。よりよいマナーで頼むとそのマナー分コーヒーの価格が下がる。いや、そもそものコーヒー価格が悪いマナーを想定した価格なのかな。
人間関係は対等で、気持ちのいい関係を作っていくための仕組みだ。
おもてなしの究極は差別なのだ。