そこでしか買えないもの【半蔵門ビジネス雑談】20181220
IKEAとニトリ
車で15分ほどのところにIKEAがあり、休日の朝に朝食ビュッフェを食べに行くことがある。一番安いモーニングプレートは、クロワッサンとゆで卵、ハムとチーズとミニサラダで399円なので安上がり。食べ終わると店内を散策し、時には買い物をする。買うのは、ここにしかないIKEA独自の家具や家庭用品、オフィス用品だ。ここにしかないのでここにくる。ちなみに徒歩5分のところにニトリもあるが、あまり行かない。一番沢山買ったのは、オフィスのブラインドを買ったときだった。
モールにいくとどこにも同じアパレルブランド店がある
洋服関連は、同じく車で10〜20分ほどのイオンや東急、阪急系のショッピングモールにいくが、ここ数年来思うのは以下の記事と同じこと。どこへいっても同じ店があり、同じものを売っている。ユニクロがあり、グローバルワークがあり、ABCマートがある。すなわち目新しいものはないし、ここで買わなくてもいいので、よほどのタイミングでなければ買わない。買う決断ができない。
出さざるを得ない事情
これらのアパレルメーカーもどこにでも出さない選択肢もありうるが、ショッピングモールがあり、そこに人が集まるなら、出店すれば買ってもらえるかもしれないので、出店しない選択肢は取りにくい。
モール側も、その店目当ての顧客がいるので、出店していないことによって競合圏の他のモールに顧客が流れるのは困るので、出店をしてもらいたい。
思惑は一致する。
しかし、消費者としては、前述のように、どこにでもあるから今回はいいやという心理も働く。かくして、モール、出店者側の一致した思惑とは裏腹に、ショップで売れないという結果になる。
IKEAみたいにできれば?
では独自の商品を出せばいいではないか?独自商品を揃えればいいのではない?
アパレルは基本的にはブランド独自の品揃えだ。IKEA方式に向いているのかも?とも思うが、ブランド一つでモールでない路面店にすると駐車スペースや広い店舗も必要になる。家具や家庭用品は車できて持って帰る品が多いので広い郊外に単独で店舗を構えることによって集客にもつながるが、アパレル系はそれほど場所を取らないし、単価も小さいので、店舗コストをかけすぎると採算があわなくなる。
そして、流行、売れ筋は外せない。結果として、競合間でも同じような品揃えが多くなる。消費者心理としては、ここで買わなくてもいいかなとなっていく。
ブランドはブランドらしく
自分はどこで買っているかと考えると、結果として”そこ”にしかないものを買っている。やはり少し高めになる。それでも、人と被らない満足感というのはある。
誰かが言っていた。
「ブランド品は、店員に接客してもらいながら、買うものだ」と。
だから価格は安くなく、その代わりに、品質もよく、アフターサービスもよく、またその店にわざわざ再度行きたくなるのだ。
こんないいものを買えた。
こんないい品を見つけた。
こんな素敵なものをプレゼントできた。
こんな掘り出し物を見つけた。。。。
そこでしか買えない。。。を通して「自己満足感」を買いにいく。