言ってはいけないメリークリスマス【半蔵門ビジネス雑談】20181225
Xmasといえば思い出す。
あれは、イスラエルの企業と取引が始まった時期だった。不勉強だった私は、12月25日に取引相手のユダヤ人にメールを送った。「Very Merry Xmas!!」
それまで順調にコミュニケーションがはかれていたイスラエルの取引先からの連絡がまる2日途絶えてしまったのだ。私だけ。他の同僚はいつもと変わらなかったのに。
理由は3日後にわかった。現地にいる日本人コンサルタントが
「万代さん、ユダヤ人にメリークリスマスはちょっと問題あるかもよ。全員じゃないけどさ」
そうだよな。ユダヤ人から見れば、イエスキリストは、選民思想を覆す選民以外も救済するトンデモない思想を広めた人物。しかも布教は大成功しているのだ。
ダヴィンチコードという映画が大ヒットした。イエスキリストに子孫がいるという話だ。それはまたキリスト教徒にとってはとんでもない話。そんなことはありえない。あってはいけないことだ。熱心なキリスト教徒だった後輩の女史は、
「母があの映画は見てはいけない」
と強く言っていたそうだ。
ちなみに、イスラエル人コンサルタントに
「あの映画どう?」と聞いてみたら、
「美しい映画だね」とのコメント。
「君たちはあの映画見ていいのか?」と聞くと、
「今更イエスに子孫がいたかだって?いるに決まっているだろう、あいつは人間だもの。しかも優れたマーケッターだしね。」
ときた。
一神教の対立する世界に平和はこないんだろうな。
今も3大宗教は聖地エルサレムを巡って争っている。
日本人の神はどうなんだ?と聞かれたことがある。
八百万の神がいるそうじゃないか。そんなに神がいるなんておかしくないか?
私は以前に米国で証券取引で名を馳せた証券マンのエッセイを思い出した。
「日本の神は本当の姿は見えない。ただ、神はその人のためになる姿で現れてくれるんだ。だから、日本人は神を信じる。」
これには、一神教の彼らも理解を示してくれた。
ベリーメリークリスマス。
平和な世界を。