うまくいかない時「受け入れる」こと【半蔵門ビジネス雑談】20190314
1月に、全米オープンに続いて、全豪オープンにも勝利したテニスの大坂なおみ選手は、メンタル面が弱いのを指摘されていた。試合を見ていると、プレーがうまくいかなくなると仏頂面になってむくれてしまい、やがて、相手に優位に立たれてしまう。マイナス思考になり、消極的になり、投げやりになり、自滅していくパターンが、昔球技をやっていて同じようになっていたものとしては、よくわかる。
そんな大坂選手だが、全豪オープン決勝では、1セットから調子よく攻めて勝ち、2セット目に勝ちそうになって油断や消極さが相手に付け込まれ、うまくいかなくなって自滅するパターンにはまってしまった。これまでならきっと、このまま崩れてしまい、敗退することになりそうだ。。。と思ったが、3セット目には見事、立ち直った。
立ち直り方が、面白い。決めると声を出してガッツポーズだが、ポイントを失うと、無表情になっていた。つまり、悔しがるのではなく、落ち込むではなく、鼓舞するのでもない、なにも変わらない表情。
「受け入れる」の表情だ。
現実を受け入れなさいとはよく言われることだ。
でも、難しいことでもある。通常は、なぜそうなったのか理由を考えてしまうからだ。そして、反省すると消極的になるし、相手の仕打ちがひどいと思って非難したり、運が悪かったと投げやりになったりしてしまう。受け入れることを実践するのは意外に難しいのだ。
大坂選手は、無表情に受け入れた。
ポイントとられた?気にして無いわ。次行くわよ。私のサービス?
という受け入れ。
彼女はそれを心ではなく形で見せた。
無表情という形。
長くうまくいっていた仕事がうまくいかなくなると受け入れがたい。なんとか盛り返したい。復活させたい。原因はなんだ?自分か?相手か?市場か?ビジネスだから、そうした定石の手順や考え方で論理的に対処することはもちろん重要で、必須のことだ。
でも、その前に。
実はまず、現実を受け入れないと、対策を間違えることがある。
うまくいかない時「受け入れる」こと。
大坂なおみ選手に習う。