半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

やっぱりビジネスは紛争に満ちている

やっぱりビジネスは紛争に満ちている【半蔵門ビジネス雑談】20190827

 

Win-Winの関係を築きましょう!ってよく聞く。美しいが本当にあるのか?っていつも思う。特にビジネスで。ビジネスでは、単純化すると売り手と買い手の取引だ。売り手は、仕入れたり製造したりしたコストよりなるべく高く売りたいと考える。買い手は、のちに売ることを考えれば、なるべく安く買おうとする。その買い手もやがては、なるべく高く売りたい売り手に変貌し、同じく安く買いたい買い手と対峙し、売買紛争は続いていく。

 

ビジネス争奪紛争

コンサルタントXを取引先Aに売り込んでいた。商談は発生せず、しばらくしてその取引先から連絡があり、「紹介された人材がどうも先日のコンサルタントXではないかと思うが」。プロフィールを見ると明らかにその人だ。

コンサルタントXにしてみれば、当社経由だけでなく他のルート−1も活用したい。売れない先より売れる可能性を追求する。当然の理屈。一方、合致する案件が発生して初めて人材があてはまるかどうかを探し出すほうが効率的だ。これも合理的な理屈。

かくして、当社が取引先Aに紹介したコンサルタントXは、ルート−1から取引先Aに紹介されて商談が成立していくが、それとて、ルート−1の営業努力の賜物だ。

売ってくれる人と付き合わなければ、素晴らしい商材、人材を知っているだけでは、商談から取り残される。ビジネス争奪紛争に敗北する。

 

トラブル発生時

顧客1へは、10年以上に渡り契約をいただき、取引先Bに業務委託してスタッフCが手厚いサポートを続けている。ある日、1)作業時間に関する不一致が発生し、顧客1がスタッフCに確認したところ、2)当社から増額した委託料が取引先BからスタッフCに支払われていないことが発覚。トラブル状態になった。

当社は、取引先Bに事情を共有し、1)についての原因を探り対処、2)については取引先Bの対応を示唆した。

しかし、取引先Bはあくまでそれは自社事情で干渉されるべきものではなく、トラブルの端緒は自社の預かりしらぬところだと対応を拒否。

場合によっては、スタッフCの離脱または顧客1からの取引停止の恐れもある。

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長い間の協力関係だと認識していた当社と取引先Bはその原因を巡って責任や対応の是非でビジネス紛争になってしまっている。長年の協力関係はお互いの利害が一致していてトラブルもなかったからうまくいっていたのだが、やはりそこはそれ。ビジネス関係であるから、利害がある。Win-Winだと思っていたが、トラブル発生時には、取引的紛争が顔をだしてきた。

 

やっぱりビジネスは紛争に満ちているのだ。