キャッシュレスハードル【半蔵門ビジネス雑談】20191114
初paypayを使ったクリーニング店には週一でワイシャツやらスーツやらを出す。決済が終わったことを示す「paypay!」という決済音にも慣れて来た。店員さんに聞いてみる。
「paypayで払う人は多いんですか?」
(日に日に増えていっています)
それはお客さんが増え、来店数が増えることにもつながっているかまでは聞けなかったが、キャッシュレスの効能はこうした日常に繰り返し小銭を支払う取引に導入されていくことは明確だ。
同じ日に友人とランチ。キャッシュレスの話になる。
曰く。
「キャッシュレスやってる?」
「やってるよ。LINEペイに、paypay、ファミペイはあるけどまだ使ってない」
「??。。。ふーん。。。ねぇ、どのpaypayがいいのかな?」
この時点で友人の混乱がわかる。
paypayの宣伝効果はすごかったのだ。キャシュレススマホ決済全体が、paypayという総称で、様々なpaypayが存在する?という勘違い。
言わずもがな、paypayは決済手段の一つにすぎず、総称ではない。LINEペイやファミペイ、Auペイ、Airペイなどと同列のひとつの決済に過ぎない。
我々世代でもこうなのだから、高齢者にはさっぱりわからないのは、よくわかる。
混乱は友人だけではない。
- 店舗側の対応コスト
スマホキャッシュレスは、店舗側の機器導入はどうなるか。一つは、スマホに表示されるバーコード読み取りをする場合。すでにクレジットカードや読み取り機を導入している店舗は新たな投資にはならないが、未導入の場合新たなコストが必要となる。それに対して、スマホ側で店舗別のQRコードを読み取る方式がある。これは店側の投資は必要はない。ただ、顧客に金額を手動で入力してもらう必要があり、抵抗がある人がいるだろう。
- イートインとテイクアウトでの軽減税率についてはすでに議論がある。
持ち帰るといって中で食べたら?
ソフトクリームが溶けそうなので舐めたらイートインか?
持ち帰りで外で食べて中にゴミを捨てるはイートイン?
- キャッシュレスになるとこれまで現金が毎日入ってきていた店のキャッシュフローに影響する。
キャシュレスはまさに店がキャッシュレスになるということだ。
決済会社からの売り上げは月末だ。それまでは現金が入ってこない。
つまり仕入れもキャッシュレスにならないと資金不足になるかもしれない。
- ポイント還元は税金だがそれの戻りがきっちりくるのか
手続きに不備があって還元分が戻ってこないとまた資金に影響する。
- クレジットカードでもよかったはず
ただ細かいものをカードでは買わない、買いにくい。たこ焼きをカードでは買わないだろう。でもスマホのpaypayなら買いやすいかもしれない。
消費税10%への増税タイミングで、消費者負担を軽減するためのポイント還元政策で一気にキャッシュレス化を進むかというところだが、これらはどれもキャッシュレス化へのハードル。
地方都市でも明らかにキャッシュレス化は進んでいる。チャンネルを回さない世代、ダイヤルを回さない世代はもう当たり前になった。お札を持ち歩かない世代がもうすぐ生まれるのだろうか。