物流に焦点があたってきた【半蔵門ビジネス雑談】20200115
デジタル化が進み、あらゆるもののデジタル処理は、ほぼ当たり前になった。
ほとんどのことがインターネットを介してデジタルで処理できるようになってきたので、以前なら人間が運ばなければならなかったことの多くが、その必要性なく実現できるようになっている。残っているのは、レジャーや出張などの旅行、物体として物理的に運ばなければならないもの、水、ガス、電気などエネルギー、そして、原料や輸出入品、郵便や宅配便などで届けられるものだ。これらはおそらくSFのような「物質伝送装置」が発明されでもしない限りずっとそのままだ。
取引や情報交換のデジタル化がここ十数年で進んで来たが、改革の焦点は物流に移って来ている。物質伝送(笑)以外の物流関連だ。
「運ぶ」ことに関する効率化やその最中にまつわることに様々な改善、改革の余地がある。例えば、
Raysecureは、郵便物内の液体や粉末類を検知して危険を未然に防ぐ技術で不審物を未然に検知する。
いつも.とロシア郵便(物流)は提携して、日本とロシア間のネット通販を行う。
ロシアは国土が広く、「ちょっとそこまで買いに行く」ことができない地域も多く、広い。ネット通販の市場規模は1兆8000億。越境E Cはその30%で6000億。物流を抑えるのは必然な戦略だ。
またすでに自動運転トラックによる物流は実証実験や試験的導入があちこちで行われている。
国土交通省のドローンを活用した物流実験の情報。
物流だけでなく、災害対応、インフラ維持管理、警備業 、害獣対策、農林水産業、測量、観光振興などへの効果も期待されている。
物流分野の開発投資は、人材不足、労働環境改善、自然環境改善などとも相まって、導入が成功すれば効果も大きい。
何度かこのことは書いているが、
運送業だった父親が私の就職に際して、
「せっかく大学を出たんだ、好きな道へ行け」といいつつ、
「しかしな、いくらコンピュータが発達しようと物流は必要だ。なくならない」
と、寂しそうに豪語した記憶はもう3538年前。
我が父は正しかったと改めて思う。