超過料金を安くするか高くするか 〜サービス価格体系の浅いw考察〜【半蔵門ビジネス雑談】20200130
当社のサポートサービスは人的サービスだ。
サポートニーズに対して、なるべく短時間で必要な対処を行い対価をいただくものである。基本的に時間契約なので、多くの時間を費やしたほうがいい(収益という意味で)のだが、依頼人にとっては、もたもた作業して課金されるのは不本意なことになる。そこで、価格体系が重要になるのだ。
いいサービスをなるべく安く受けたい顧客と、いいサービスをなるべく高く買ってもらいたい事業者側。ビジネスは紛争に満ちているのだ。
価格体系は、基本契約の月額料金と、基本時間を超えた場合の超過課金料金だ。
基本契約の月額料金は、1ヶ月の基本作業時間とその対価。例えて言えば、3時間/30,000円など、これは、基本料金なので作業が発生したかどうかに関わらず請求する固定金額だ。未使用だった時間が留保されて後日使える場合もある。これはサポート対象となる規模、人数、機器の数と定額支払いの経済力によって、最初に決めるので顧客ごとに融通を利かせていろいろなパターンがある。
問題は超過時間のほうだ。
その月に応じて、作業が超過する場合、超過時間に応じて課金されるが、最初にも書いたように、作業側にとっては
「多くの時間を費やしたほうがいい(収益という意味で)」
のだが、依頼人にとっては、
「もたもた作業して課金されるのは不本意なこと」
になる。どちらにも納得性があるように価格体系を考える必要がある。
例えば、基本料金が3時間/30,000円すなわち1時間/10,000円だった場合を例にすると、超過時間の1時間価格をそれよりも低く設定するか、高く設定するのか?それによって、各立場でのモチベーションに影響する。
超過時間単価が、基本時間よりも低く設定されていた場合、作業者側としては、心構えとしては早く作業するつもりでいるが、同じ金額を稼ぐために潜在意識的には、時間を長く作業する方向に走りかねない。もちろんプロフェッショナルとしてはあってはいけないことであるが、そのリスクは排除できない。
一方、超過時間単価が、基本時間よりも高く設定されていた場合、作業者側としては、早く作業してもそれなりの収益になるので、時間を長く作業する方向には走りにくい。しかし、顧客としては、超過すると割増料金となるので、なるべく超過しないよう、より早く基本時間内で作業するようにさせたくなるだろう。それは限度もあるので、両者のせめぎ合いになる。
どちらにしても、信頼関係。安い料金でも納得性のある時間内に収めてくれると思われていればいいし、高くなっても、これまた納得性のある時間内で収まれば、満足してもらえる。しかし、バランスや信頼が崩れるとどんな価格体系にしていても、不信感による不満となってしまう。
そう考えると結局、あまり小細工をせず、基本料金、超過料金とも同額が一番納得性が高いのかもしれないな。。