半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

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このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

ロンドン、人生はじめます

ロンドン、人生はじめます【読書/映画感想】20201030

 

ヘンリーハロウズの体験を元に誕生した物語。

未亡人のエミリー(ダイアン・キートン)は、ボランティアだけで借金まみれ、もうすぐ立ち退きを迫られる。屋根裏から覗いた墓地の男(ドナルド)は建設計画で立ち退きを迫られる。二人は気があって恋に落ちる。そしてドナルドの裁判が始まり、17年前にすでに住んでいたことが証明できれば所有権が時効取得されるのだ。17年前に荷物を運んでくれた元ホームレスを探して証言を得て、勝利を勝ち取るが、結局エミリーとは別れることになり、ドナルドは最後には土地を売る。そして、エミリーに会いにくるのだった。

 

www.synca.jp

 

老年の第二の人生とラブストーリーかと思ったら、一転、法廷ドラマ。そして別れの話になり、また再開。迎えにくる王子様の話だった。

 

なんだって、人と人との繋がりが素晴らしいのだ。

覗き見が、人を救い、

ボランティアが出会いのきっかけとなり、

かつてのいざこざかと思ったらそれは自分もホームレスだったことによる因果応報のヘルプストーリー、

そして、一度はロンドンを離れるが、

そこにまた再会がある。

 

裁判に勝って一夜にして資産家になる話でもあるのだが、その部分の描写が全く印象にもない。それよりも、エミリーが将来を考えて今後どうするかを聞くが、ドナルドはなにも変わらないと二人が別れることになる意外性。

 

自分らしいことの難しさ。本当に誰にもかかわらなければ自分が思った通りの自分らしくいられるが、誰かと関われば、それがどんな形でも相手からの期待が加わってくる。期待されれば答えてあげたい。不動産会社に関われば立ち退き要求となり、エミリーと関わって楽しいラブライフ、しかし、喧嘩別れ。

誰かと、何かと、関われば、自分らしくはいられない。でもかかわらずにもいられない。

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ダイアンキートンの映画は、「ニューヨーク眺めのいい部屋売ります(モーガンフリーマン)」、「最高の人生のつくり方(マイケルダグラス)」、そしてこの、「ロンドン、人生はじめます(ブレンダングリーソン=マッドアイ・ムーディー)」と、晩年の生き方のヒントを見せてくれる。

 

そう、この相手役のブレンダングリーソンは、見たことあると思ったら、ハリーポッターのマッドアイムーディー先生役だった。プチ興奮。