半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

今更「ビジネス文書」について語ってしまった

今更「ビジネス文書」について語ってしまった【半蔵門ビジネス雑談】20201125

 

あるトラブルが発生し、その対処をしながら最終報告書を作成しようとしていた。担当会社にごく普通に

「報告書お願いしまーす」

と頼んだ。そしてとてもスピーディーにドラフトが上がってきた。

「お!仕事はや!さすが!!」

と思って文書を開く。

 

う。。。。

やたらとでかいフォントで、広い改行。

文書ヘッダには、題名、「〜について」

20年くらい前に、部下に青筋立てて大声出していたことが蘇る。

信じられないが今更「ビジネス文書とは!」について語ってしまった。

 

ビジネス文書には、目的がある。あるはずだ。

報告、連絡、相談、お詫び、抗議、通知、等々。。そして、その文書の役割。何を伝え、どういう結果を出そう残そうとしているのか。

前述の文書は報告とお詫びだ。目的は、「トラブルで失ったかもしれない信頼を回復し、継続的に取引を続けてもらうため」。そのために、内容をきちんと報告し、ご迷惑を詫び、

 

「ああ、なるほど。これなら再発も防止されるな、信頼できそうだな、取引を続けてもいいか」

 

と思ってもらうためだ。

 

流石に、文章や言葉遣いは問題ないのだ。内容だけに着目すれば、問題はない。しかし、企業間の文書で、トラブル対応、お詫びの際に、この体裁はない。文書を渡した後のことを想像すれば、相手の担当者は上司に報告するために、その書類を使うかもしれない。普通の人なら、少なくともこの体裁では出せないと考え、自分で文書を再作成するだろう。すでにトラブルで迷惑をかけているのに、その手間もかけさせるのか?

最悪な場合、その体裁の文書がそのまま上司の目に晒されるかもしれない。私ならそんな文書を出してくる取引先は信じられなくなる。少なくとも、自分と同じ目線にはいないと思うし、配慮のなさ=敬意のなさと理解するからだ。

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せめて。

  • 宛先を明記。誰宛なのか。
  • 文書の目的や内容、主旨をまとめた適切な題名。何を言いたいのか。
  • 発信者、どの組織のどういう立場の誰がいつ発信したのか

ここまでは、内容以前の形式だが、とても重要。

  • 時系列に記載するほうがいいのか、結論を先に述べるほうがいいのか、目的によって違う。
  • 項目別に要領よくまとめる
  • ですます、である調などを統一
  • なるべく簡潔に/1枚でまとめるなどの説もある。
  • 文字サイズ。文字フォント。段落。

 

それから

  • 提出時期。焦るあまり、大事なことを記載できないまま提出してしまうと、

「これはなんのための書類か」

とさらに怒りを増幅されることもありうる。

 

最近はメールやメッセンジャーで済んでしまうからだろうか。文書にするよりメールやメッセンジャーでの即時対応が日常だからか。スピード重視か。それが作法か。それがニーズか。

 

そうだとしたら、今日は単なるうるさいオヤジを演じただけなのかもしれないな。