探偵はどこにでもいる【読書/映画感想】20210707
始めに連想したのは、「探偵はBarにいる」のモデルになった作品かと言うこと。でも、2019年の作品だから、「探偵はBarにいる」がモデルか。それだけじゃなくて、Barだけじゃなくて「どこにでもいる」というオマージュ的作品なのか?主演が長谷直美なのが懐かしくて。渋く歳を重ねたカーコだねぇ。
長谷直美が依頼する不思議な案件を捜査する別々の探偵事務所。居酒屋だったり、OLだったり、孤児たちだったり。それぞれ泥臭く依頼を完了する。それらの成果物はそれぞれ謎に包まれているが最後にたどり着く場所とお宝?とは。映像を見ているだけだと、”お宝”といってしまうことすらネタバレになる程の捉えどころの無さだが、それなりに面白い。カーコだからかもしれない。我々世代には堪らんもんね。カーコ。
以前に、もう一つ職業をやれるとしたら?という質問に、タクシー運転手か喫茶店のマスターか、そして探偵と答えている。
その時にイメージしていた探偵は、フィリップマーロウのハードボイルドな探偵やグッドワイフの調査員カリンダなどカッコいい系だが、この作品の探偵は、儲からない居酒屋の副業、孤児だった青年たちだったりして、お金は稼げていなさそうだ。最後の一編だけが探偵学校を卒業して探偵事務所に就職した正規の探偵(?)が出てくるが、4ヶ月給料もらってないなど、いずれも、食えていなさそう。やっぱり厳しそうだねぇ。
仮に探偵をやるとして、大事なのは広報だろうな。お客さんが来ないと始まらない。HPを作って宣伝するか。でも、SNSなどに探偵の広告ってでてこないな。やはり、秘密裏に依頼するからなんだろうか。弁護士事務所の広告が例外を除いてあまり登場しないのと同じなのか。そうなると顧客を広げるというより、きっちりこなして信頼を得て紹介されるほうが王道なのか。
真面目に考えて、1件目の顧客をいかに探し当てて受注できるか。それがいかに他の案件につながっていくか。でも、こう考えると運を天に任せているようにしか思えんな。
数をこなせるのは、素行調査系か。企業の新任予定役員の素行調査、結婚交際相手の素行調査、それから典型的な浮気調査、そういうのが数も多いし、特殊性も少ないし、犯罪とも絡まないので、面倒に巻き込まれるリスクも少ないのか。
探偵はどこにでもいる?んだろうか?映画ほど簡単じゃなさそうだ。