半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

ワクチンパスポートデジタルアナログ

ワクチンパスポートデジタルアナログ【半蔵門ビジネス雑談】20210721

 

ワクチン接種が進んで我々の周囲も既に受けたという人が増えてきた。実際に罹患するかどうかも重要だが、次に重要なのはワクチン接種してあることをいかに知らせて行動の制限を受けないようにするために、接種証明の手段も重要になる。ワクチンパスポートという概念、システムだ。

news.yahoo.co.jp

ニュースを見ていると、河野ワクチン担当大臣が、「日本はまずは紙で発行、おいおいデジタル化」と話している。国内はなんとかなるけど、今後接種が広がって海外出張を含む経済活動による人の移動が始まると、紙ってわけにはいかなくなる。そこでワクチンパスポートのデジタル化をどう実現するか。日本はまだだが欧州では既に実用レベルのようだ。欧州の場合、仕組みはこんな感じ。

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0番から7番までの順でデータ参照し実現する。Vaccine certification System.

 

0 欧州の共通仕様であるITゲートウェイがルクセンブルグに置かれる。各国に蓄積される個人情報を含むワクチン接種データは、越境させないために、EUの共通仕様のプロトコルでこのゲートウェイを通じて証明を行う。

1  各国の衛生局、接種センターなどは自国民の接種情報を管理し、

2  自国民用のアプリを通じてその人の接種状態を管理し、アクセスのためのQRコードを表示する。

3  A国のAさんの接種情報は、「info-A-A」みたいな感じ。

4   「info-A-A」は、自国内のサーバーに入る

5   Aさんが、B国に出張旅行にいく、入国審査などで、自分のアプリを起動して、A国のサーバ0から自分の接種情報をQRコードで表示する

6   B国のシステムは、QRコードを読み込み、

7   欧州共通のプロトコルで、EUゲートウェイを通じて、A国のサーバーにQRコードを参照する。Aさんの接種状態がB国のシステムに表示され、B国の基準によって、審査される。

 

個人情報を移動させることなく、Aさんの接種状態を、一定の共通基準に基づいて、信頼の置けるA国のサーバーから取り出して、判断することができる、逆もしかり。

デジタルだから、リアルタイムで状況もわかる。Aさんの接種期限が切れていれば、その場でわかる。あとからわかったのでは手遅れになってしまうことがあるので、こうしたデジタルが重要になってくる。

 

日本はまだアナログ。早くこの仕組みにしないと、日本人が海外に行った場合に、結局迅速な判断ができず、確認が取れるまで2週間待機しなければならなくなる。逆も真なり。日本の基準だと、QRコード認証するのではなく、医師の署名があるPCR検査証明でとなっているが、その署名が信頼できる医師のもので、期限がきていなくて、という判定をどうやってやるのかということになる。デジタル庁ができたのでこのあたり怒涛のごとく進む。。。

筈だよね。

 

あれしかし。スマホなどを使ってということにした場合、万が一現地でスマホが使えなくなることに備えると、結局、紙媒体の証明がバックアップすすることになりそうだけどな。