半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

知ってて買ってる模造品

知ってて買ってる模造品【半蔵門ビジネス雑談】20210728

 

欧州の消費者保護やECサイト関連の情報提供サービスを行う団体  ScamAdvisorsが、「消費者はなぜ偽物を買ってしまうのか」という報告書を発表した。同団体は、ECの活性化を図るために、信頼できるECマーケットを構築すべく、ECサイトの安全性を評価するツールを提供したり、Scamメールの分析レポートを発表したりしている。報告本体は、自分の素性を登録をしてダウンロードをすることができる。以下は概要掲載されたサイトを簡易的に翻訳したもの。

Why Do Consumers Buy Fakes? (2021 Report)

https://www.scamadviser.com/scam-reports/research-reports/4155/why-do-consumers-buy-fakes-2021-report?utm_source=Newsletter&utm_medium=B2B%20Newsletter&utm_campaign=B2B%20Newsletter%20-%20June%202021&utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=B2B+Newsletter+-++June+2021

(概要和訳)

⚫️世界中から1,102人(アフリカ14%アジア24%欧州20%北米33%オセアニア4%南米5%)の消費者が調査に参加
⚫️参加者の65%が男性
男性が一般的に考えられているよりも多くの偽造品を購入している可能性がある

*男性の方が多いと言うのは早計か?単にアンケート調査への参加者が男性が多く、結果男性が多く買っているという分析。
⚫️ほとんどの消費者(65%)は、自分たちが偽造品を特定できると考えている。
特に衣料品、アクセサリー、家庭用電化製品。偽物でも機能すればいいと考えているものが偽造品を許容しているのか。偽物と見分けられないことを認めているのはわずか10%。
⚫️全消費者の75%が偽造品を購入、買ったことがないのは25%
57%は、過去に無意識のうちに(または意識せずに)、または製品の独創性を疑って(あやしいと思いつつ)偽の製品を購入したことがある。
18%は、偽物を故意に(というかわかってて)購入したことを認めている。
衣料品、電子機器、アクセサリーなど、機能すればいいという考え。

*(偽物と)わかっていて買っている
⚫️マーケットプレイスではなくウェブサイトが主な購入チャネル
当局はマーケットプレイスを監視しているが、Webサイト(39%)が、偽造品を購入するチャネルが主流に。このチャネルの後には、Amazon、eBay、Alibaba(28%)などのオンラインマーケットプレイスが続く。

*マーケットプレイスはある程度抑制が効いているということか?それでも3割近いからやはりここも偽造品のチャネルと言える。
⚫️消費者の28%がコロナワクチンをオンラインで購入することを検討
64%は、オンラインで購入しない
28%は、特に信頼性が保証できる場合(25%)、または製品が公式ソースによって販売されている場合(28%)、オンラインでワクチンを購入する意思あり。

*薬は流石に、偽物とわかっていて買うことはない、ということ。

 

つまり、


⚫️消費者は倫理ではなく恐れで偽造品購入を思いとどまる
消費者は、主に品質に大きな違いはないと信じているため、偽物を購入(17%)。
低価格(15%)と本物のブランドが高すぎるという感覚(11%)

*電気製品とかがその傾向か?

*ロゴ自慢はもうないのか。オマージュなんて言い切る人もいる。
⚫️消費者は、偽造品が犯罪や搾取を助長していることを認識している。
消費者が偽造品を購入するのを最も妨げるのは、製品の品質に関する懸念(42%)と、偽造品をオンラインで購入することは安全ではないという信念。(31%)。

*搾取はそんなに消費者の心にアピールされないのか
⚫️消費者は、Europol / Interpol(23%)やEU / UN(21%)などの国際当局ではなく、消費者保護機関(52%)が主導権を握るべきだと考えています。

*当局は犯罪にならないと動いてくれない。消費者保護機関は助けてくれそうという期待。

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これまでも偽物撲滅の情報提供はあったが、この調査結果の注目すべきは、

「消費者は(偽物と)わかっていて買ってることを取り上げたこと」

だ。これまでの論調は、

  • 消費者は弱い、悪意ある事業者、騙されて買ってしまうという方向で、

その後、

  • 買ってしまうから事業者が作るのだ、と消費者の責任にも言及があったが、

上記レポートは、

  • 偽物とわかっていて買っている、見極められると思っている、倫理や搾取の論調では購入を思いとどまらない、恐れや品質などが購入を躊躇するなど、消費者側の状態にも比重があると思われる結果になっていることを指摘している。

 

偽物撲滅に対する施策は、これらを意識して進める方向になってくるのか。そしてまた、国際当局より消費者保護機関への期待も大きい。当局は犯罪にならないと動いてくれない。消費者保護機関は助けてくれそうという期待を感じ取れる。「偽物ですよ!搾取の片棒を担いでいいんですか?!!品質の問題による被害があなたに及びますよ!!」という消費者保護機関による強い訴えかけ、活動、情報発信が期待されている。