自分の言葉で語りたい【半蔵門ビジネス雑談】20210803
お客様にコンサルティングをしている。
ある客先の場合。
事業計画を創るお手伝いをした。話の最初で、事業計画はどんな風に創るのか聞かれたので、一般論から始める。しかし、ここはそんなに時間を使うつもりはない。小企業の場合、正しい事業計画以上に、早く、現実的な、当社の実情に即したそれが望まれるからだ。雑談的なヒアリングから始まる。
どんな事業を行うのですか?
「いやそれはまだぼんやりと」
例えば、既存客へのサービス追加でしょうか?
「まあそれも必要だし、新しい顧客開拓も必要でね 営業を採用するのが先かな
とにかくこのままではいけないのだよ」
どんな事業を製品をサービスを、誰にどういう形態で、提供していくのでしょう?
「まあ、顧客ニーズに合わせた、うちでもできるものを。。。総合的に勘案して。。。
社員の意見も大事だし。。。」
ニーズは具体的には?うちでもできるものの候補は?社員の意見はどういうものが?
「まだそんなに明確になっていなくて、アイデアの段階。。。」
どんなアイデアですか?例えば?
「まだアイデアはぼんやりとしていて。。。」
こういうパターン少なくない。
次の雑談。事業のコンセプトを考える重要性を話す。みんなの心を集約するための事業のキモはなにか。その言語化。
例えば、ラーメン事業を始めるとしましょう。ラーメンの説明は不要ですね。ラーメン事業の根幹は、なんでしょうか?
- らーめんを、
- 利益を出しながら、
- 適正な価格で、
- 多くの人に、
- 継続的に食べてもらう
ことです。
で、もう一段落として、具体化していきましょう。
「ラーメンを」
=>どういうラーメンか?旨さをどう定義し担保するか、家(いえ)系か、豚骨か、細麺か太麺か、etc
「利益を出しながら」 「適正な価格で」
=>定義したラーメンを、人件費、設備、必要な仕入れ額で材料を調達し、市場で受け入れられる価格で提供し、
「多くの人に」
=>どこで店を開くか?それはコストにどう反映させるか?価格は維持できるか?
「継続的に食べてもらう」
=>何度も来てもらう味、仕組み、場所、接客など
落とし込んだ内容をまとめるとコンセプトになっていく。。。。
いろいろ話をしているうちに、何かを思いついたような表情になった。会話が彼の頭脳に何かを閃かせたかもしれない。
「やはり、色々なニーズを分析して、コンセプトにして、社員のideaを・。。」
うーん。やっぱり、さっきと同じ。具体的な言葉にならないね。かっこつけないで自分の生の言葉で語って欲しい。
最近こういう相談パターンが多いな。横文字が続出して具体的な自分の言葉になってこない。または、総論を掲げてその場を乗り切ろうとする。
踏み込んで自分の言葉で語ってみよう。きっと糸口が見つかる。