どれを信じるか ーブランド、ロゴ、写真、定価、売価ー【半蔵門ビジネス雑談】20210812
facebookなどのSNSには広告が多くでてくる。進んでアクセスすることは少ないが、どうなの?これ、と思うものがたまにある。
広告主・高島屋(に見える)がクリアランスセールだそうだ。ロレックスの時計がバナーだ。高島屋のロゴだ。高島屋の免税店が閉店となって6ヶ月だそうだ。コロナ禍で観光客も減っている、そうなのかもと思う。
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ECサイトだ。高島屋SHINJUKUとある。ロレックスデイトナだ。売価は25、800円だ。元の価格のように見えるのは、取り消し線で決してある3,167,000円だ。100分の1以下の価格。そんな価格で売るだろうか。ありえん。
さて何を信じていこう。faebookが出している広告だから大丈夫か。facebookは海外企業だし、日本人の感覚とは違う判断基準かもしれない。では、広告主高島屋はどうだ。日本企業だし、老舗だ。老舗がそんな狂った値引きをするだろうか。この値引きはありえない。元の価格は正しくないな。売価はそれなりの値段だ。すると、少なくともそれ以下の価格で仕入れている。
ホンモノの高島屋のオンラインストアのロゴは、赤ではなく黒。新宿高島屋のロゴは、Takashimayaの右上にSHINJUKU。この高島屋は偽物だな。
商品写真はリアルだ。が、写真が本物がどうかは問題ではない。送られてくる商品が何か。機能するかどうか。機能していても偽造品なら犯罪だ。ロレックスが本物かどうかも問題だがこの価格で本物のはずがない。
そのほかにも、SOGO、ルイヴィトンなどの名前で、同じパターンの広告がたくさん表示されてくる。品質やサービスレベルを保証するものであったはずのブランド、ロゴが、偽物を見分ける指標に使われてしまうようになったのは悲しい。
25000円の価格が一番信頼に値しそうだ。要する売り手にとってそれ以外はどうでもいいからだ。損しないで売れればいいから。
ところで、それらに混じって、真面目なベンチャーや自然回帰志向のショップ、フェアトレードのショップが表示されてくる。これらは偽物ではない。悪影響を受けて敬遠されてしまうのは忍びない。