地下鉄に乗って【読書/映画感想】20211207
”ねえ君、何を話してる〜の〜” by 吉田拓郎(あるいは 猫)、かと思ったら、SF映画であった。AmazonプライムでPrime対象ギリギリだったので滑り込み。親になる前の親に会いにいき、その知らなかった姿を心を本音を真実を知るSFタイムスリップもの2006年の作品だ。
設定はよくあるパターンなのに引き込まれる。親の姿、身勝手だが成功している親、蔑ろにされる母、それでも受け止める母、長男への期待、反発、事故、身重のバーの女、出来の悪い3男、母の姓を名乗る次男、愛人、妻、グローブを買って欲しい子供、戦場、出征する父、純粋な男の姿。今の自分の世代が感じるような事柄が淡々と展開する。奔放な(に見えていた)父の、家族や自分たちを心から愛してくれていた姿、頭を撫でるようなことではない優しさ、それらをタイムスリップの間に静かに知っていく次男。愛人は自分を孕っている母を、まさかそんなの仕打ち。
過去は変えられなかった、たった一つのことを除いて。
やっぱり熱く生きるべきなんだよ。
そして普通それはできない。
だからこの映画も心を揺さぶる。