Bushmillsを飲みたいね【御散歩雑談】20220208
随分昔のコミック「レモンハート」という古谷三敏氏の作品。レモンハートというバーが舞台だ。登場人物は、少ない。マスターと謎めいたメガネさん、賑やかな松ちゃん、そしてあとはやってくるお客さん1人か2人。会話も少ない。たまに騒ぎが起きるだけだ。
最初に酒に触れた若い時(実際の時期は非公開)、初めてバーに入って酒を飲んだことを覚えている。バーの名前はノンシャラン。少し洒落た服を着ていった。ただ酒の知識もそれほどなくて注文したのはジンフィズだった。ジンが何かも知らなかった。ただ一緒に行った先輩に合わせただけ。後ろめたい気分で大した会話も、酒も楽しめず店を出た。夜の街を徒歩で帰った。
ある程度の年齢になると、ふらりと立ち寄れる店が欲しくなる。スナックじゃなくて、バー。レモンハートのようなバー。いや。BARかな。行きつけのスナックの隣に小さなBARがあった。何度か立ち寄ってみたが繰り返し行きたくなる環境ではなかった。すぐそばにはキャバクラ。ビル全体がそんな感じで、行くまでの道のりがあまりよくなかったな。店までの道のりもBARの雰囲気の一部だ。立地もBARの一部だ。怪しげな店が立ち並ぶ通りを抜けてたどり着くBARもいいけれど、西風氏のGT ROMANという作品に出てくる小高い丘の上の木のそばにたたずむようにあるイタリアンレストランのBAR。あれが理想だな。
そんなBARで、レモンハートに出てきたBushmillsというバーボンを飲みたい。バーボンじゃないか、アイリッシュウィスキーだ。1608年から続く世界最古の蒸留所で作られるこのMALTは、”飲むと誰もが子供の時の話をしたくなる”という。1608年日本では関ヶ原の合戦の頃か。
夕焼け小焼けで日が暮れる。BARの時間だ。ちなみにいつも飲むのはフォアローゼスだ。